共済にも「リビングニーズ」はある？

2017年11月17日2018年7月19日

リビングニーズとは

リビングニーズという言葉を聞いたことがある方もおられるでしょうが、これは保険会社が提供している特約の一種です。
リビングニーズ特約という名称で提供されていることが多く、さまざまなメリットがあることも知られています。

ここでは、リビングニーズの概要やメリット、共済でも保障しているところはあるのかといった情報をお伝えしたいと思います。

リビングニーズ特約は余命6ヶ月の宣告を医師から受けたとき、死亡前に保険金を受け取ることができる特約となります。

余命6ヶ月と宣告されるということは約半年ほどしか生きることができないわけですし、どうせなら生きているうちに保険金を手にしたいと考える方がいても不思議な話ではありません。

リビングニーズ特約はこうした方のニーズに対応した特約と言えます。

リビングニーズ特約を付加しておけば余命6ヶ月の宣告があったとき保険金の全額を受け取ることができるのかというと、これは保険会社によって対応が異なります。

保険金全額を支払うというところもあれば、保険金の一部を生前に支払うというケースもあります。
リビングニーズ特約を検討するときには実際どれくらいの額を受け取ることができるかを事前に確認しておくことが大切です。

リビングニーズ特約にはさまざまなメリットがあると言われています。
具体的にどのようなメリットを享受できるのかここでご紹介しましょう。

余命を宣告されてしまうと残された時間は限られますし、家族や友人など大切な人と過ごせる時間も僅かになってしまいます。

リビングニーズ特約で生前に保険金を受け取ることができれば家族や友人と旅行に出掛けたり、さまざまな思い出を作ることが可能になります。

生きているうちに保険金を受け取ることができればやり残したことをやり遂げることもできるでしょう。
「食べたいと思ってたけど結局食べることができなかった」「一度遊びに行ってみたかったけど行けなかった」といった願いを叶えることが可能になります。

メリットが多いリビングニーズ特約だけに「デメリットもあるんでしょ？」と思われた方も多いでしょうが、実際のところデメリットはこれといってありません。

特約とついていますが、あくまで保険金を前倒しするための特約ですから別途費用などもかからないのです。

少ない掛金で充実した保障が魅力的な共済ですが、メリットの多いリビングニーズ特約を保障しているプランなどはあるのでしょうか？

結論からお話すると、共済でもリビングニーズ特約を用意しているところはあります。
代表的なところだと全労済が提供している「新せいめい共済定期生命プラン」などでリビングニーズ特約の利用が可能となっています。

全労済が提供するこのプランでは余命6ヶ月と宣告されたときに病気等死亡共済金に替えてリビングニーズ共済金の請求が可能となります。

リビングニーズ特約にはメリットが多いですし、多くの保険会社でリビングニーズ特約を扱っています。
共済だとまだそこまでの広がりを見せてはいませんが、ニーズがあるのは確かですから今後リビングニーズ特約を扱う共済は増えるのではないでしょうか。

基本的にメリットしかないリビングニーズ特約ですが、利用するにあたっていくつか覚えておくべき注意点もあります。
ある意味これがデメリットと言えるのかもしれませんが、ここではいくつか注意点をご紹介しますからぜひ覚えておきましょう。

リビングニーズ特約で受け取った保険金は非課税となります。
これもメリットの一つなのですが、使いきれずに保険金が残された場合は課税対象となってしまいます。

被保険者がリビングニーズ特約で受け取ったお金をすべて使いきって亡くなれば問題はありませんが、お金が残されてしまうと相続財産となるため課税の対象になってしまうのです。

リビングニーズ特約を利用できるのは原則被保険者だけとなりますから、共済金の請求も本人が行うことになるでしょう。
そうなると当然自らの余命を再確認することになりますし、強い精神的ストレスを感じてしまうかもしれません。

また、リビングニーズ特約を利用して保険金を前倒し請求すると周りの人に気付かれる恐れもあります。
本人が隠していたとしても、リビングニーズ特約のことを知っている方だと余命半年であることが知らせたくない人にも知られてしまうケースも考えられます。

自分の死期を誰にも知られたくない、周りに気を遣わせたくないと考えている方にとっては不本意なことになってしまうかもしれません。

いくつかの注意点はあるものの、基本的にリビングニーズ特約にはメリットしかありません。
注意ポイントさえきちんと理解していれば問題ありませんから、その上で検討してみましょう。

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