老後の備えに今注目の『個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)』とは?個人年金保険との違いは?

平均寿命が年々延びて人生100年時代を迎えた今、多くの人が老後の不安に「お金」と「健康」をあげています。「お金」に関しては、2019年6月に金融庁が公的年金だけでは老後の生活資金として2,000万円が不足すると発表したことで大きな話題になりました。(その後、事実上撤回)「iDeCo」は、公的年金の不足をカバーする私的年金制度として注目を浴び、2020年3月末現在で156.3万人が加入 。その加入者数は5年前と比較すると約7.3倍、3年前と比較しても約3.6倍と急速に増加しています。そこで、「iDeCo」とはどのような制度で、加入するメリットや類似する個人年金保険とどう違うかなどについて解説します。

第一章 個人型確定拠出年金「iDeCo」とは?

1.「iDeCo」の概要

「iDeCo」とは、公的年金とは別に老後の生活資金を得るために積み立てる私的年金のことです。具体的には、毎月一定の金額を自らが選んだ定期預金・保険・投資信託などの金融商品で積み立てて運用し、運用結果の資金を原則として60歳以降に年金または一時金で受け取れる制度です(60歳になるまでは引き出せません)。

2.「iDeCo」への加入資格

「iDeCo」に加入できるのは、日本に在住し、年齢が20歳以上60歳未満であることが必要です。原則、この条件に当てはまれば誰でも加入できますが、その他の条件に該当すると加入できない場合があります。詳しくは、特定非営利活動法人 確定拠出年金教育協会の「加入資格かんたん診断」のページで調べられます。なお、すでに「2022年の5月から国民年金被保険者であれば65歳まで加入できる」など、加入できる条件や加入できない場合の制限の変更が決定 していたり、あるいは将来、その他の条件が変更されたりする可能性があります。加入にあたっては最新の情報を確認してください。

3.「iDeCo」で積み立てできる金額と上限

積み立てできる最低金額は月額5,000円です。それ以上積み立てたい場合は、1,000円単位で増額できますが、加入者の職業などによって上限金額が定められています。

積み立てが可能な金額

職業 上限金額(月額)
公務員 1万2,000円
会社員(企業年金あり) 1万2,000円または2万円(注1)
会社員(企業年金なし) 2万3,000円
専業主婦(または主夫) 2万3,000円
自営業 6万8,000円(注2)

注1:勤務先会社の企業年金の種類によって、1万2,000円または2万円と上限金額が異なります。注2:国民年金基金や付加保険料と合わせて6万8000円が限度。また、国民年金保険料が未納の月は掛け金を納められません。

4.「iDeCo」の始め方

「iDeCo」を始めるには、「iDeCo」を取り扱っている金融機関で専用口座を開設することが必要です。「iDeCo」は口座管理手数料や運用できる金融商品が金融機関によって異なります。金融商品によってリスクの大小があり、運用期間が長くなるため手数料の金額も大きくなることから運用する金融商品はリスクの大小と手数料の金額などをよく比較して選ぶ必要があります。金融機関と取り扱っている金融商品は、特定非営利活動法人 確定拠出年金教育協会の「取扱金融機関比較」のページで確認できます。

5.「iDeCo」で積み立てた資金の受け取り方

「iDeCo」で積み立てた資金は、原則として60歳以降に年金または一時金でもらえます。60歳前に死亡、または高度の障害になってしまった場合、その時点で遺族または本人がもらえます。なお、受給開始年齢は、通算の加入者等期間によって異なります。加入期間が10年以上ある場合は60歳からですが、10年未満の場合の受給開始年齢は、以下の表のとおり、加入期間によって変わります。

通算の加入者等期間 受給開始年齢
8年以上10年未満 61歳
6年以上8年未満 62歳
4年以上6年未満 63歳
2年以上4年未満 64歳
1カ月以上2年未満 65歳

第二章 「iDeCo」に加入するメリットは?

「iDeCo」の主なメリットは、3つの税制上の優遇制度と運用する金融商品が選びやすいことです。

1.3つの税制上の優遇制度がある

1-1 掛け金の全額がの対象になる所得控除

「iDeCo」の掛け金の全額が課税所得から差し引ける「所得控除」の対象です。例えば、毎月1万円(年間12万円)を積み立てたとき、所得税・住民税の税率が各10%であれば、年間2万4,000円(所得税が1万2,000円、住民税が1万2,000円)節税できます。30歳から60歳までの全期間にわたって積み立てれば、税金だけで72万円が節税できます。この節税分を全額預金できれば、360万円の積み立て原資に対して72万円の利息が得られたことと同等であり、現在の低金利では得られない預金利息が得られます。収入が増えれば税率も上がるため、さらに節税額は大きくなります。

1-2 運用益が非課税である

金融商品の運用益や利息には、通常20.315%(所得税15%、復興特別所得税0.315%、住民税5%の合計)が課税されます。例えば、10万円の利益には20.315%が課税され、手取りは79,685円に減りますが、「iDeCo」は非課税なので手取り額は10万円のままです。

1-3 運用資金を受け取るときにも税制上のメリットがある

「iDeCo」は、運用した結果の資金を年金、または一時金で受け取れますが、このとき課税されます。しかし、以下の税制上の優遇が受けられ、税金が軽減されます。

  • 年金で受け取る場合:公的年金と合算し、公的年金等控除が受けられる。
  • 一時金で受け取る場合:退職金などと合算し、退職所得控除が受けられる。

2.運用する金融商品が選びやすい

金融商品の数は多く、資産運用をしたいと考えても、何を選べばよいのか分からなく簡単に始められません。しかし、「iDeCo」は、資産運用の専門家である運営管理機関が運用商品を選定しています。そのため、各金融機関によって選べる商品数が厳選され、10~30程度のなかから金融商品を選べます。

なお、「iDeCo」には、「積み立てた資金が、原則として60歳になるまで受け取れない」「運用する金融商品によっては元本割れが生じて損をする可能性がある」「掛け金に制限がある」などのデメリットもあることをよく理解して始めることが重要です。

第三章 「iDeCo」と個人年金保険の違い

「iDeCo」も個人年金保険も公的年金で不足する老後資金を自分で積み立てる私的年金という点では同じですが、大きな違いとして税制上の優遇制度の有無と運用方法の違いがあります。

1.税制上の違い

「iDeCo」は、上述のとおり3つの税制上の大きな金額の優遇制度があります。一方、個人年金保険は、所得税で最大4万円、住民税で最大2万8,000円の控除しか受けられず、控除できる金額は「iDeCo」より少ないのがデメリットです。

2.運用方法の違い

「iDeCo」は、加入者が運用をしなければなりません。一方、個人年金保険は、加入者が保険会社に保険料を支払うだけでその運用は保険会社が行います。運用の手間がかかる点は、「iDeCo」のデメリットですが、運用をうまく行うことで大きな利益を出せる点では「iDeCo」にメリットがあります。

3.その他の主な違い

「iDeCo」 個人年金保険
掛け金の制限 あり なし
途中解約 原則として不可 可能
受取金額 未確定(運用結果次第) 確定も可能(確定個人年金保険の場合)
管理コスト 掛け金とは別に必要 不要(掛け金の保険料に含まれる)

第四章 まとめ

老後の2大不安は「お金」と「健康」ですが、そのなかの「お金」は「毎日の生活資金」と「万が一のときに必要な資金」に分かれます。万が一のときの資金も、生活資金でまかなえればよいのですが、一般的には困難なため、万が一のときの備えとして、民間の保険より少ない掛け金で大きな保障が受けられる全国共済への加入をおすすめします。


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