知って安心!人生の「三大資金」準備のタイミングとバランスについて

人生の「三大資金」とは

人生の「三大資金」という言葉をご存じでしょうか。人生で一番お金のかかるライフイベントに備えて用意する「教育資金」「住宅資金」「老後資金」を指す言葉です。それぞれ必要となる額も大きく、一度にまとめて準備することはできないため、長期的、計画的な準備が必要です。

1 教育資金

教育資金とは、お子様の学費として必要なお金です。幼稚園から大学まで、学校へ通うためのお金はもちろん、学習塾や習い事などの家庭教育費もすべて教育資金に含めます。
幼稚園からすべて公立の学校へ通った場合で約1,000万円、すべて私立の学校に通った場合では約2,500万円が必要と言われています。

(図)5パターンの表

出典:以下に基づき株式会社FPフローリスト作成

  • 文部科学省「平成30年度子供の学習費調査」
  • 文部科学省「令和3年度私立高等学校等授業料等の調査結果について」
  • 文部科学省「国立大学等の授業料その他の費用に関する省令」
  • 文部科学省「令和3年度私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額調査結果」
  • 日本学生支援機構「令和2年度学生生活調査結果1-1表、1-3表、1-5表」

ただ、お子様が生まれた時点で「何年後にいくらのお金が必要か」という目標額と期日が明確になるため、三大資金の中では一番計画しやすく貯めやすい資金と言えるでしょう。

2 住宅資金

住宅資金は、ご家族が暮らす住宅費のことで、賃貸物件での暮らしでも、住宅を購入して暮らすにも、それなりの額が必要です。賃貸物件の場合、50年間毎月10万円の家賃を支払い続けると、なんと住宅費の合計は約6,000万円にもなります。一方、首都圏などで4,000万円のマンションを購入する場合は、住宅ローンの借り入れた元本以外に金利の支払いも相当な額が発生します。

さらに、固定資産税の支払い、一般的には月額約2万~2万5,000円程度の管理費・修繕積立金の支払いも一生続きます。ご家庭のライフスタイルに合わせて、賃貸か、住宅購入かを考えながら、資金計画をしていく必要があります。

3 老後資金

老後資金に関しては、数年前に「2,000万円問題」として話題になり、関心をお持ちの方も多いでしょうか。結論から言いますと、リタイア後、公的年金だけでは生活するのは難しいケースは多いです。

具体的な金額で考えてみます。ご夫婦二人の平均年金受給額は、毎月22万~23万円と公表されています。月に20万円以内で生活できるというご家庭なら、年金だけでの暮らしが可能ですが、仮に月に30万円が必要な場合は、毎月8万~10万円不足します。年金生活に入ると、賞与(ボーナス)がありませんので、今まで賞与で補っていた家計の不足分も、月々の年金から捻出しなければいけません。年間の不足分が例えば100万円であれば、20~30年分の必要資金は2,000万~3,000万円になるという計算になります。

このような、リタイア生活が始まる前に一生涯安心して暮らすために必要な準備資金が「老後資金」です。
各ご家庭それぞれに、年金をいくらもらえるかによって話は変わりますが、一般的には2,000万~3,000万円の資金を用意しておくことができれば一安心と言われています。

「三大資金」のピークが重なるご家庭は要注意

「三大資金」準備の必要性と、毎月の収入から、計画的に貯蓄していくべきことはご理解いただけたかと思います。ここでさらに注意したいポイントがあります。三大資金それぞれをどう準備していくかの資金計画を立てたとしても、それぞれの資金のバランスやタイミングを間違えると、生活設計で苦労するパターンもあります。気を付けたい事例をいくつかご紹介します。

1 晩婚カップルの子育てでは、「教育資金」と「老後資金」のバランスに注意

最近では、30代後半や40代でご結婚され、子育てを始められる方のFP相談が増えています。そのようなカップルのライフプラン上の注意点は、「教育費のピーク」と「老後資金を準備すべき時期」が重なることです。

例えば、ご主人が45歳のときにお子様が生まれたご家庭の場合、ある程度の経済力がすでにあるため、お子様が幼い頃から習い事等にお金をかけがちです。しかし、お子様が大学に入学する18年後の家計について考えていただきたいのです。

お子様が大学入学する頃、ご主人は63歳でそろそろ老後に入る時期ですが、そこで学費のピークが来ることになります。「教育資金」の準備が充分でない場合は、下手をすると退職金がお子様の学費に消え、ご夫婦の「老後資金」が残らず、老後の生活に不安を抱えることにもなりかねません。

現代では、老後もお子様に頼らずに生活したいと考える方が多くなりました。お子様の習い事も大事ですが、老後の生活が危うくなっては元も子もありません。先の20年を視野に据え、教育資金と老後資金をバランスよく準備しましょう。

2 「住宅資金」の予算オーバーと「教育資金」の削り過ぎは、幸福感が薄まることも

「教育資金」と「住宅資金」のバランスは、皆さんが一番苦労されるところです。憧れの住まいでお子様と一緒に過ごしたいと願われて、子育てのスタートとほぼ同時に住宅購入を検討される方もいます。

この場合、「教育資金の準備」と「住宅ローンを返していく時期」が完全に重なります。住宅購入の夢を叶えようとするあまりに「住宅資金」を膨らませ過ぎないこと、そして同時に、「教育資金」や「余裕資金」を犠牲にしすぎないように気を付けなくてはいけません。
そのバランスを間違うと、「住宅ローンの返済ばかりを頑張る」ことになり、「子どもの塾や習い事のお金が充分に出せない」「家族旅行を我慢する」という残念なことが起きてしまうかもしれません。

住まいとして素敵な空間を確保することも大事ですが、お子様に希望の教育をつけてあげるなど、「住宅という空間の中で、家族がどれだけ充実した生活を送れるか」という観点も大切なのです。

3 ご夫婦共有名義の住宅ローンは、奥様の休職や早期退職も視野に入れて検討しましょう

共働きで、お子様はこれからというご夫婦に気を付けていただきたいのが、ご夫婦共有名義で住宅ローンを組む際の金額です。

ご夫婦共有名義であれば、ご夫婦両方の収入を当てにして高額の住宅ローンを組むことができます。しかし、お子様が生まれると、奥様が休職、もしくは退職して収入が大きく減ることもあります。また、産後の体調不良や、お子様の療養など予期せぬ事態が起こり、奥様が予定通り復職できないこともあります。

住宅ローンの金額を考える際には、ご夫婦二人が35年間働き続けてやっと返せる金額では危険で、事情が変わって、ご夫婦どちらかが途中で仕事を休むことがあっても、無理なく返せる金額での検討をおすすめします。

三大資金のバランスを見える化できるライフプラン・シミュレーション

収入にはどうしても限りがあるので、その収入の中で、家族の幸せや夢の実現のため、どういった支出配分をしていくかというところに、各ご家庭の工夫と努力の余地があります。

より安心で現実的な計画が知りたいと思われる方には、専門のFPに依頼して精度の高いライフプラン・シミュレーションを作成してもらうとよいでしょう。三大資金のバランスや必要な保障額なども明確になるので、特にこれから住宅を買いたい、そのライフプランに合わせて必要な保障を割安に備えたいというタイミングで、ライフプランを作ることをおすすめします。

 

筆者プロフィール
家計の窓口 代表
ファイナンシャル・プランナー
ゆりもと ひろみ
大阪出身。1995年神戸大学理学部地球科学科卒業。
出産を機にマネープランの必要性を痛感し、FP(ファイナンシャル・プランナー)となる。
一男一女の子育てをしながら、開業以来1,200件以上のFP相談を受ける。 資産運用・家計管理・住宅購入・保険見直しなど幅広いマネー相談に精通し、働くママとして奮闘する経験を生かした、親身なアドバイスが好評。
2013年、FP開業10周年を節目に、日本初の本格的女性FP養成機関株式会社FPフローリストを設立。
後進の育成と良質のFPサービスの普及に尽力している。

 


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