家計の見直しは固定費から?まずどこから見ればいいの?

家計を見直そうと思ったら、多くの人は食費の節約から始めてしまうかもしれません。でも、家計の見直しで最初にやるべきことは“節約を頑張ること”ではありません。実はやりくりできないはずの“固定費の削減”が第一優先。その理由と見直し方法をご説明致します。

やりくりできない固定費の見直しが最優先のワケ

支出は固定費と流動費にわけることができます。固定費は毎月や毎年のように定期的に定額を支払う費用です。流動費とは食費や日用品費のように金額が決まっておらず、やりくりができ、節約を頑張ることで金額が増減する費用です。固定費は自動引き落とし等で意識せずに払っていることがほとんどですが、流動費は毎日の食材など支払いの頻度が高い場合が多いはずです。

支払い頻度が高いゆえに、家計を見直して節約をしようと思ったとき、まずやってしまいがちなのがこの流動費の節約です。流動費の節約は、自分が頑張った分だけ削減できますが、ずっと節約を頑張り続けなければいけません。日々の暮らしに直結しているため、我慢によってストレスを感じやすく、リバウンドしがちです。

一方、固定費は決められた金額のため、やりくりはできませんが、固定費だからこそ、その固定された料金を下げれば、やりくりしなくとも確実に費用を削減することができます。家計を見直す際に労力が少なく効果を最大限に発揮できる方法は日々の流動費の節約ではなく、固定費の削減なのです。

あれもこれも固定費だった!固定費見直しで年間10万円の節約に!?

固定費というと何を思いつくでしょうか?固定費がそれぞれいくらかかっているかは把握していますか?なかには契約したこと自体を忘れているものもあるかもしれません。通帳、クレジットカード明細からひとつずつ洗い出してみましょう。

住居費

賃貸の場合家賃交渉をすると家賃を下げてもらえることがあります。更新時がおすすめです。近隣の相場などを参考にしながら交渉をしてみるとよいでしょう。また、初期費用はかかりますが、家賃の低い物件へ引っ越すことで長期的な住居費の総額を抑えることができるかもしれません。住宅ローンの場合も金利の低いものへ借り換えることで、借り換え時の費用を加味しても利息軽減効果によって百万円単位の節約になることもあります。

光熱費

光熱費は頻繁にスイッチを切ったりコンセントを抜いたりする地道な節約をしなくても契約アンペア数を下げる、プランを変える、または契約ガス会社や電力会社を変更するだけで、同じ電気やガスを使っているのに料金を削減することができます。

固定電話、通信費

1人1台スマホを持っているのに自宅の固定電話は必要でしょうか?自宅の固定回線もスマホのテザリングで事足りるかもしれません。ひと家庭数万円になることもめずらしくないスマホ代ですが、格安SIMに変更するだけで1人1,000円台にまで下げられたということもめずらしくありません。今の携帯会社を変えたくないという場合も明細をチェックしてみましょう。新たなプランも登場しており、プラン変更や不要なオプションを外すだけで数百円または千円以上の削減ができることもあります。スマホ代と併せてコンテンツ料を支払っている場合もよくあります。〇〇か月無料などで加入したコンテンツサービスの料金がかかっていないかも確認しましょう。

有料TV、有料コンテンツ

今はオンラインで無料で見ることができる番組も増えています。有料TVや有料コンテンツも本当に必要かどうか見直してみましょう。

自動車関連費

自家用車の使用頻度はどれくらいでしょうか?車を手放し、必要なときだけタクシーやカーシェアを利用したり、電動自転車の利用をしたりもおすすめです。車を手放すだけで数十万円の節約になります。

生命保険料

生命保険に必要以上の額を掛けてはいませんか?ライフプランにあわせて見直すことで保険料を下げることができるかもしれません。また保険料は年払いや前納などまとめて支払うことで割安になる場合があります。また、共済を活用すれば、保障を確保しながら保険料を抑えることもできる場合があります。

スポーツジム、習い事代

惰性で続けているスポーツジムや習い事はありませんか?今月こそは定期的に行こうと思ったのに1回しか行けなかったり、もう興味がないのにだらだらと続けたりしている習い事などは一度やめてみてもいいかもしれません。

新聞代

最近はネットニュースで済ます人も多いようです。電車で新聞を広げて読むこともあまりないのではないでしょうか。定期購読が当たり前になっている新聞ですが、本当に必要か見直してみましょう。

雑誌定期購読代

一度申し込むと自動継続されることが多いです。本当に必要なものだけに絞り、読みたい内容のときだけ購入するスタイルに変えてみてもよ良いかもしれません。

クレジットカード年会費

年会費無料でポイント還元率のよいクレジットカードは沢山あります。しかし、初年度年会費無料で作ったクレジットカードも翌年度からは年会費がかかかるものもあります。確認し、年会費無料のものに切り替えてみてはいかがでしょうか。

知らない間に支払っている固定費はこんなに沢山あります。
1つにつき月1,000円削減できたらそれだけで月1万円削減でき、年間12万円の節約になります。

固定費を確実に削減できる3つの方法

固定費を削減する方法をまとめると以下の3つです。

1.解約する

そもそも優先度の低いもの、満足度の低いものは思い切って解約しましょう。あまり活用できていないもの、なくても困らないものは解約しても生活の満足度は下がりません。一度解約してみて、やはり必要と思ったらまた契約すればいいだけです。支出自体をやめることで大きな節約になり、節約自体を頑張る必要がないので、ストレスを感じるようなことも少なくなるでしょう。

2.安いものに変更する

同じものでも安く購入できるものやサービスは安いものに変更しましょう。

解約違約金や初期費用がかかり、変更を躊躇する人も多いですが、どれくらいの期間で元がとれるかは「かかった費用÷月あたりの節約額」の式にあてはめると何か月でかかった費用の元がとれるかを簡単に計算することができます。

3.支払方法を変更する

同じものを利用しても支払い方法を変えるだけで安くなる場合があります。月払いの場合は年払いにすると割引を受けられることが多いです。

現金や口座振替で支払いをしている場合はクレジットカード払いが可能であれば、クレジットカードで支払いをすることでポイントを貯めることができます。QRコード決済は期間や用途限定ではありますが高還元率のキャンペーンを開催しています。キャンペーン適用であればその分お得になりますね。

まとめ

固定費はこの3つの方法で確実に削減することができます。流動費の節約は意志と努力にストレスが伴い、節約をやめるとリバウンドしがちですが、固定費は手続きをするだけで削減することができ、効果がずっと続きます。手続きは面倒か化もしれませんが、一度ですみます。面倒くさがらずにぜひチャレンジしてみてくださいね。

筆者プロフィール
家計の窓口 代表
ファイナンシャル・プランナー
ゆりもと ひろみ
大阪出身。1995年神戸大学理学部地球科学科卒業。
出産を機にマネープランの必要性を痛感し、FP(ファイナンシャル・プランナー)となる。
一男一女の子育てをしながら、開業以来1,200件以上のFP相談を受ける。 資産運用・家計管理・住宅購入・保険見直しなど幅広いマネー相談に精通し、働くママとして奮闘する経験を生かした、親身なアドバイスが好評。
2013年、FP開業10周年を節目に、日本初の本格的女性FP養成機関株式会社FPフローリストを設立。
後進の育成と良質のFPサービスの普及に尽力している。

 

筆者プロフィール
ハピママlabo 代表
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
二種証券外務員
橋本 絵美
2男4女を育てるママFP。
子供=お金がかかるという考え方ではなく、子供は宝であり、ママたちが安心してもう一人子供を産めるようにサポートしたいという思いからFPとなる。
お金とモノとの付き合い方を考え、お片づけプランナーとしても活動中。
ご相談を受ける中で蓄えてきた知恵と自身の経験を生かし、“貯まる家計の仕組みづくり”と“子どもがいてもすっきり片付く部屋づくり”のアドバイスを行っている。
明日から使える節約コラムやママ向けセミナーも好評連載中!

 


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