帝王切開とは?必要な理由から費用までを解説

帝王切開には、「出産のためにお腹を切る」という漠然とした怖いイメージがありますが、どのような場合に帝王切開が必要で、どのように手術が行われ、術後の経過はどうなのかなど詳しいことはよく知られていません。そのため多くの妊婦にとって帝王切開は、怖い、不安というイメージがあります。そこで、帝王切開が必要な理由、術後の経過、および費用や保険適用の有無など大切な赤ちゃんの誕生を前向きに迎えるために必要な知識について解説します。

第一章 帝王切開って?

出産方法は、いろいろな分け方がありますが、大きくは経腟分娩と帝王切開に分かれます。経腟分娩とは、赤ちゃんが産道を通って腟から生まれてくることです。さらに経腟分娩は、自然分娩と医療処置が必要な分娩に分かれます。一方、帝王切開とは、医師が一般的な経腟分娩による出産では、妊婦や赤ちゃんにリスクが生じると判断して、腹部を切開して子宮から直接赤ちゃんを取り出す出産方法のことです。帝王切開は医師の判断が必要なため、原則として妊婦の希望で行われることはありません。

なお、出産方法は、正常出産と異常出産という分け方もあり、正常出産は一般的な経膣分娩、異常出産は帝王切開とイメージされ、不安を持つ理由の1つになっています。しかし、正常出産とイメージされる経腟分娩にも、「医療処置が必要な分娩」が含まれ、この場合は、異常出産に含まれます。決して帝王切開のみが異常出産ではありません。また、経膣分娩による出産を予定していても、トラブルが発生すると帝王切開になることもあります。帝王切開は、母子双方の安全のために行われるので不安に感じる必要はありません。

1.帝王切開の2つの種類と実施される理由

帝王切開には2種類あり、1つは、あらかじめ経膣分娩が難しいと医師が判断したときに実施される予定帝王切開です。妊娠37週以降に手術日を決められます。もう1つは、出産中に何らかのトラブルが発生し、緊急に実施される緊急帝王切開です。

予定帝王切開が実施される主な理由は以下の5つです。

1-1 逆子(さかご)

逆子とは、赤ちゃんの頭が上になって、お尻や足が下にきている状態のことです。この状態では普通とは異なって足から生まれてきます。赤ちゃんの姿勢や妊婦の骨盤の大きさなどによって経膣分娩が難しいと判断されると、帝王切開になります。逆子の場合の出産は、胎盤からへその緒を通して流れてくる血流が滞って、赤ちゃんが機能不全を起こすリスクや、出産が遅れやすくなり、赤ちゃんが低酸素状態になって仮死状態や後遺症を残す可能性があります。

1-2 前置胎盤

前置胎盤とは、胎盤が正常より低い位置に付着することで胎盤が子宮の出口の一部または全部を覆っている状態のことです。この場合、経膣分娩では赤ちゃんが産道を通れないうえに、赤ちゃんより先に胎盤がはがれるリスクがあり多量の出血をします。また、赤ちゃんは胎盤からの栄養が途切れ、まだ子宮内にいるから呼吸もできない状態になるので前置胎盤のときは、ほぼ100%帝王切開が行われます。

1-3 多胎妊娠

多胎妊娠とは、2人以上の赤ちゃんを妊娠することです。2人の場合は、経膣分娩が可能なこともありますが、トラブルの危険性もゼロではないため、帝王切開になることがあります。3人以上の場合は、妊婦の安全のためにほぼ100%帝王切開です。多胎妊娠では、子宮が過度に大きくなることで子宮収縮が起こりやすく、「流産または早産」や、場合によっては、「切迫流産または切迫早産」になるリスクが生じます。

1-4 児頭骨盤不適合

児頭骨盤不適合とは、赤ちゃんの頭の大きさと妊婦の骨盤の大きさが釣り合わずスムーズな出産が妨げられることです。この状態だと、最初は、赤ちゃんが産道で詰まって陣痛が強くなり、それが長く続くと切迫子宮破裂を引き起こすリスクが生じます。また、時間がさらに経過すると陣痛が弱くなる「微弱陣痛」の状態になり、出産が進まず妊婦にも赤ちゃんにも危険が及びます。

1-5 妊娠高血圧症候群

妊娠高血圧症候群とは、妊婦が妊娠時に高血圧を発症した状態のことです。症状が重いと胎盤の機能が低下するので、十分な酸素が赤ちゃんへ供給されずに悪影響を与え、母体も危険になる可能性があります。なお、高血圧とは、収縮期血圧が140mmHg以上(重症では160mmHg以上)、あるいは拡張期血圧が90mmHg以上(重症では110mmHg以上)の状態です。

2.緊急帝王切開が実施される理由

出産が始まってから何らかのトラブルが生じ、経膣分娩では危険だと判断された場合、緊急に実施されます。理由はさまざまです。

3.予定帝王切開での出産の流れ

医療機関によって多少流れは異なりますが、一般的な流れは以下のとおりです。

3-1 手続きと検査や手術の説明

前日に入院し、同意書の提出、検査や手術の説明、麻酔科医の診察などがあります。21時以降は絶食です。(※病院により異なります。)

3-2 手術前の処置

血圧計と心電図をセットし、点滴による血管の確保、導尿をし、通常は局所麻酔が行われます。

3-3 帝王切開手術

切開は、横切りと縦切りがあり、切開されてから数分、長くても10分ほどで赤ちゃんが誕生します。その後に胎盤が取り出されて傷口が縫合されます。麻酔から縫合までは約1時間です。縫合方法などは、医療機関によって異なります。溶ける糸で縫合されていない場合は、通常術後約5日~7日に抜糸されます。

3-4 手術後

手術後は問題がなければ自分の部屋で休みます。麻酔が切れるときに、まれに頭痛や吐き気をもよおすことがありますが、時間の経過とともに治まります。傷口の痛みは、個人差がありますが、1日~2日は少し強い痛みがあります。その後、痛みは徐々に薄れて通常、産後1カ月くらいでほぼ消えます。

4.傷跡はどのくらい残る?

帝王切開のときの切り方には、縦切りと横切りの2種類があり、切開した傷は切り方によって異なります。一般的に行われる横切りは、縦切りに比べると時間がかかるため、トラブルの可能性の低い予定帝王切開分娩の場合に選択されます。傷跡は、横切りに比べ目立ちません。縦切りは、手術時間が短くて済み、赤ちゃんを早く安全に取り出せるため、緊急時の帝王切開で主に行われます。傷口は横切りよりも目立ちます。

第二章 帝王切開の費用

帝王切開による出産費用は、60万円前後です。この費用のうち帝王切開手術に関わる費用は健康保険が適用され医療機関などによる費用の差はなく一律22万2,000円(早産になった場合24万2,000円)です。3割負担のときの自己負担額は約7万円前後です。出産に関わる費用や差額ベッド代などは健康保険の適用はなく医療機関によって異なります。出産育児一時金として42万円が支給されるため、実質的な自己負担額は約18万円です。

帝王切開ではない普通の出産(正常分娩)の費用は、健康保険の適用対象外となるため全額自己負担です。国民健康保険中央会の2016年度のデータによると全国平均は約50万6,000円です。この金額は出産費用と入院費用合計額です。出産育児一時金として42万円が支給されるため、実質的な自己負担額は約8万円6,000です。

なお、産科医療補償制度に加入していない医療機関などで出産した場合の出産育児一時金は帝王切開の場合も普通分娩の場合も支給額は42万円ではなく40万4,000円です。

第三章 帝王切開に共済金は支払われるのか?

帝王切開で手術をすると全国共済から手術共済金が、原則として医療特約で20万円、入院保障2型で10万円支払われます。入院を伴う場合、入院共済金もあわせて支払われます。ただし、加入してから1年以内の帝王切開は支払いの対象ではありません。

出産時に5日間入院し帝王切開で出産したときに支払われる共済金は、全国共済の入院保障2型(掛金2,000円)や医療特約(掛金1,000円)の加入別に以下の金額が支払われます。なお、医療特約は単独で加入できないので、総合保障型や入院保障2型とセットで加入します。

1.入院保障2型に加入している場合

入院共済金: 5万円(1万円×5日)
手術共済金:10万円
合計:15万円

2.入院保障2型と医療特約に加入している場合

入院一時金: 2万円(医療特約)
入院共済金: 5万円(入院保障2型1万円×5日)
手術共済金:30万円(入院保障2型10万円+、医療特約20万円)
合計:37万円

3.総合保障4型と医療特約に加入している場合

入院一時金: 2万円(医療特約)
入院共済金: 4万5,000円(総合保障4型9,000円×5日)
手術共済金:20万円(医療特約)
合計:26万5,000円

まとめ

多くの妊婦が不安になる帝王切開による出産について、帝王切開が必要になる理由や手術の流れ、および費用について紹介しました。全国共済に加入すると、帝王切開の手術に対して共済金が支払われ、費用面での不安を感じることなく安心して出産に臨めます。

万が一の事故などに備え、小さな掛金で充実保障の全国共済はいかがですか?

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