入院した場合じゃないと受け取れない?「手術共済金」に対する誤解

手術が必要と聞くと、多くの人は数日間の入院が必要と考えます。しかし、医療の進歩で当日の朝に病院へ行き、手術を受けて、その日の夕方に帰宅できる「日帰り手術」が増えています。この場合、共済から手術を受けたときに支払われる「手術共済金」が入院を伴わない「日帰り手術」でも受け取れることをご存じでしょうか?

生命保険の場合、古い保険契約で多く見られますが、手術したときに受け取れる給付金の支払い条件を「入院中に治療を目的とした手術を受けたとき」と定めていることがあります。この場合、日帰り手術では入院をしていないので入院給付金も手術給付金も支払われません。そのため手術給付金は入院を伴わないと受け取れないと一部の人に誤解されています。

そこで、共済で支払われる「手術共済金」は入院をしなくても支払われるのか、どのコースに加入していれば支払いの対象になるのか、支払いの対象になる手術、ならない手術などについて紹介します。

第一章 手術共済金は入院を伴わない手術でも受け取れるの?

全国共済の手術共済金は入院をしない手術に対しても受け取れます。手術共済金がいくら支払われ、どのような手術が手術共済金の支払い対象の手術なのか、および簡単に日帰り手術の概要について紹介します。

1.手術共済金の支払額

手術共済金の支払額は、「ご加入のしおり」に定められています。手術の内容(診療報酬点数)に応じて所定の金額が支払われます。例えば、「医療1型特約」(共済金1,000円)では、手術の内容に応じて18歳から60歳までは5万円、10万円、20万円、60歳以上から65歳までは3万円、6万円、12万円のいずれかの金額が支払われます。医療保険「入院保障2型」(共済金2,000円)では、手術の内容に応じて18歳から60歳までは2.5万円、5万円、10万円、60歳以上から65歳までは1万円、2万円、4万円のいずれかの金額が支払われます。

2.手術共済金の支払い対象になる手術

手術共済金はすべての手術に対して支払われるのではなく、手術を受けたときに診療報酬点数が1,400点以上(加入コースがこども型は1,400点未満でも対象)の手術に対して支払われます。

診療報酬点数とは、公的な医療保険適用の医療を受けたときに医療保険から医療機関に支払われる治療費の基準になる点数のことです。すべての医療行為(医師から処方される薬を含む)について点数が決められており、1点は10円です。医療費が3割負担の場合、診療報酬点数を10倍にした金額の3割を医療機関の窓口で支払い、残りの7割が医療保険組合などから医療機関に支払われます。

多くの手術が1,400点以上ですが、一部1,400点以下の手術があります。受けた手術が手術共済金の対象になるかどうかは、全国共済に直接問い合わせてください。なお、入院しなければ手術共済金がもらえないと勘違いして受け取っていなければ、過去にさかのぼって請求できる場合がありますので、この場合も問い合わせをしてください。

3.日帰り手術の概要

日帰り手術とは、文字通りに手術を受けて、その日の夕方に帰宅できる手術のことです。なお、手術日の翌日に退院する手術は、通常「短期滞在手術」と呼ばれますが、こちらも「日帰り手術」に含まれることがあります。

3-1 日帰り手術の対象になる手術

日帰り手術の対象は最低の診療報酬点数で定められていますが、そのなかで日帰り手術の対象になるのは、もう少し具体的には以下に該当する手術です。

  • 内臓に関する手術ではないこと
  • 手術時間が短く、手術による体への負担が比較的小さいこと
  • 手術後に何らかの治療や経過を見る必要がないこと
  • 手術後に早期に歩行できるなどの軽い日常生活に支障のない行動ができること など

3-2 日帰り手術が受けられる条件

日帰り手術は、以下の条件を満たすことも必要なため個人差が生じます。以下に該当しない場合は、日帰りができる手術であっても1泊以上の入院が必要です。

  • 自宅が比較的病院に近く、万が一、手術後に異常があればすぐ受診できること
  • 一人住まいではないこと
  • 日常生活における活動の程度が低下していないこと
  • 他に重症な病気がないこと など

※病院により「交通の便が良いこと」「通院に家族や知人の付き添いがある」など条件が異なる場合がございます。

3-3 日帰り手術のメリット

日帰り手術は、入院で生じる日常生活への時間的制約や、大きな行動の制約を受けなくてもよいメリットがあります。これにより、仕事や子どもの世話・家事などの精神的、肉体的負担が軽減し、入院による医療費を抑えられます。患者以外にも社会的に入院が不要または入院期間が短くなることで、医療全体の効率化につながるメリットが生じます。なお、仕事や家事など社会復帰は、散歩、軽い運動、机での事務作業などは手術後、すぐにでも可能ですが、それ以外の活動開始時期は医師の指示に従う必要があります。

第二章 どのコースでも手術共済金は受け取れるの?

全国共済で手術共済金を受け取れるのは生命共済の以下のコースに加入している場合です。

1.手術共済金を受け取れる生命共済のコース

2. 支払い対象になる手術共済金の要件

支払い対象になる手術共済金の要件については以下の「ご加入のしおり」の該当ページを参照してください。共済金の支払い基準、支払いの限度、注意事項などについてはその他のページも必要に応じて参照をお願いいたします。

対象コース 該当ページ
こども型 14ページ
入院保障型 22ページ
総合保障型+入院保障型 医療特約 44ページ
新がん 40ページ
新三大疾病特約 42ページ
介護特約 46ページ
熟年入院型 基本コース 18ページ
熟年型+熟年入院型 医療特約 42ページ
新がん 36ページ
新三大疾病特約 38ページ

第三章 手術共済金の支払いについて

1.支払い対象の手術

虫垂炎切除術、椎間板ヘルニア切除術など器械、器具を用いて生体に切開、切断、結紮(けっさつ:止血のために血管を縛って結ぶなど外科的処置のために体の一部や医療機器を結んで固定すること)、摘除、郭清(かくせい:がんの周辺にあるリンパ節を切除すること)、縫合などの操作を加える手術、診療報酬点数が1,400点以上の手術が支払い対象です。

2.支払い対象ではない手術

美容整形手術など公的医療保険適用外の手術、診療報酬点数1,400点未満の手術(一部こども型を除く)が支払対象ではない手術です。具体的には、骨折による非観血的整復術(ギプス固定など)、抜歯手術、生検(疑わしい病変の一部を切り取って詳しく調べる検査)などです。

3.手術給付金の支払いに関する解説

手術を受けたときの手術共済金の支払い基準は全国共済の定めによります。支払い対象になる手術は、保障期間内に発病した病気または発生した事故(ケガ)を直接の原因とした治療を直接の目的として保障期間内に受けた手術が対象です。「新がん特約」は保障期間内に診断確定されたがん、「新三大疾病特約」はがんの他、保障期間内に発病した心筋梗塞(こうそく)または脳卒中の治療を直接の目的として保障期間内に手術を受けた場合が対象です。

事故の場合は、事故の日からその日を含めて180日以内に開始された入院(ただし、入院共済金の支払い対象期間内に限定)または事故の日からその日を含めて180日以内の通院において受けた手術が対象です。いずれの場合も手術共済金は、受けた手術の診療報酬点数に応じて支払われます。ただし、麻酔などの診療報酬点数は含まれません。

共済金の支払い対象にならない手術について、上記のほか詳しくは「ご加入のしおり」を参照してください。受けた手術が手術共済金の支払い対象かそうでないか不明な場合は、全国共済へ問い合わせをしてください。手術共済金の請求にあたっては、所定の診断書など手術内容を記載した書類の提出が必要です。

まとめ

日帰り手術では手術共済金が受け取れないという一部の誤解に対して、日帰り手術でも手術共済金が支払われること、および手術共済金が支払われる手術と支払われない手術があることについて解説しました。手術を受けることがないように病気や事故に注意することが最も重要ですが、万が一手術を受けなければならなかったときは、受けられる保障はしっかりと受けるようにしてください。

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