初夏に多い意外な自然災害に備えましょう!

5月初旬から6月初旬にかけての初夏の季節は、あまり大きな気象災害がないイメージがあります。梅雨入りも関東甲信の場合平年6月7日ごろで、それまでの初夏の時期は五月晴れの爽やかな気候を楽しめるというのが一般的です。しかし、気候による自然災害が初夏には意外に多いので注意が必要です。2021年5月に神奈川県はホームページ に「初夏から秋にかけて自然災害が多い」と注意喚起しています。神奈川県による注意喚起は、主に台風や大雨に対する注意喚起ですが、今回は その他の初夏に起きやすい自然災害について紹介します。どのような自然災害が起こるのかを知っておくことは、人的、物的被害を最小限に抑えるために必要です。

第一章 初夏に多い自然災害をもたらす「春の嵐」

初夏の時期は、少し汗ばむこともありますが、春の陽光に誘われて山や川、海、公園、行楽地へと多くの人が外出したいと思える気持ちのいい季節です。しかし、この時期は低気圧が急速に発達して台風並みの強い風が発生しやすく、その現象は、 「春の嵐(メイストーム)」と呼ばれています。「春の嵐」は、暴風、高波、大雨、場所によっては猛吹雪や大粒の雹(ひょう)を発生させます。

1.台風並みの強い風を吹かせる「春の嵐」が起きる理由

「春の嵐」が起こるのは、この時期に北から入り込んでくる冷たい空気と南から流れ込む暖かい空気が日本付近でぶつかりあって、強い上昇気流が生まれることで急速に発達した温帯低気圧ができるためです。

2.「春の嵐」の規模

その規模は大型台風に決して劣らない強さです。2012年4月3日~5日にかけて起きた「春の嵐」は、3日の21時に中心気圧が964ヘクトパスカルと台風並みに発達。この低気圧によって山形県酒田市で最大瞬間風速51.1m/秒、和歌山県の友ヶ島で同41.9m/秒を観測しました。この記録的な暴風によって各地で転倒や屋根からの転落、倒木の直撃などによって多数の死傷者が出たほか、住宅の破損や停電、自動車などの横転事故、交通機関のマヒなどの大きな被害が生じました。「春の嵐」は台風並みの猛威を振るうことがあるため、たいしたことはないと思わないで気象情報に注意し、必要であれば十分な対策をとるようにしなければなりません。

3.「春の嵐」と台風による被害の範囲の違い

台風は、台風の中心が近づくことで急激に風が強まります。そして、強い風が吹く範囲は、「春の嵐」に比べると狭い範囲にとどまります。しかし、「春の嵐」は低気圧の中心から離れたところでも強い風が吹きます。強風が吹く範囲は、台風の数倍にもなることがあり、日本列島のほぼ全域を強風範囲に含む場合もあります。そのため、台風のようにある程度、近づいてこない限りは大丈夫と思っていると、思わぬ災害に巻き込まれたり、対策をしないで被害が大きくなったりする危険性 があります。

4.「春の嵐」が雹(ひょう)を降らせる理由

初夏の災害で意外なのが、真冬でもないのに暖かくなり始めたこの時期に氷の塊の雹を降らせることです。その理由は、この時期の大気は地表では暖かいのに、上空には、まだ冷たい大気があるからです。そのため、暖かい空気による強い上昇気流が生じ、積乱雲が発生します。通常、雲の中でできた氷は小さい粒としてそのまま落下していき、この時期であれば溶けて雨になります。しかし、強い上昇気流を伴う積乱雲があると、氷の粒がなかなか落ちてこず、落ちてきても上空に再び舞い上がります。これを繰り返すことで、小さな氷の粒同士がくっついたり、氷の粒に水滴がついたりして、それが徐々に大きな氷の塊(直径5mm以上)になります。その氷の塊が強い上昇気流でも支えられないほどの重さになって落下してくるのが雹です。全国の雹による被害の発生件数 ベースは2005年までの10年間で、最も多かった月は5月の平均 115件、次いで7月の平均70件です。冬の11月から2月の期間は、ほとんど発生していません。

<参考>

5月〜7月は雹(ひょう)に注意 氷なのに、なぜ初夏に多くなる?(ウェザーニュース)

 

5.「春の嵐」に対する備え

大荒れの天候になる「春の嵐」が予想される場合、必ず数日前に気象庁から「気象情報」が発表されます。災害をもたらすような強風・大雨では、「強風・大雨注意報」、。 重大な災害のおそれがある暴風・大雨の場合、「暴風・大雨警報」が発表されます 。大切なことは、「注意報」や「警報」が発表された時点で、まだ風や雨が強くなくても油断しないことです。そして、不要不急の外出を控え、家の周囲の飛びやすいものを固定したり、片付けたり、屋根や窓を点検し、必要に応じて補強して備えることで被害を抑えられます。

第二章 雹(ひょう)はどのような被害をもたらすのか?

大雨や暴風に対する備えは多くの人が何をすればよいかについて理解していますが、雹はどのような被害をもたらすのか、どのような対策が必要かについてあまり知られていません。この章と次の章で雹がもたらす被害と身を守るための対策について紹介します。

1.雹(ひょう)とは?霰(あられ)との違いは?

雹の呼び名は知っていても、霰との違いになると区別がつかない人も多いかもしれません。雹がもたらす被害の前に雹とは何かについて紹介します。

雹とは、直径5mm以上の氷の塊と定義されています。5mm未満は霰です。多くの場合、直径は2cmぐらいまでの大きさのものが降ってくることが多いのですが、 ゴルフボールよりも大きい直径5cmをこえるサイズのものが降ってくることもあります 。世界最大としてギネス記録に登録 されているのは直径20cm、重さ878gです。また、 ギネス記録には残っていませんが、世界最大と言われているのは、1917年6月29日に埼玉県大里郡熊谷町(現在の熊谷市)に降った直径29.6cm、重さ3.4kg の雹です。

なお、直径2cmの場合、落下速度は 秒速16m、5cmでは秒速33m(時速120km)と非常に高速です。ゴルフボールの重さが約50gですから、これが高速で人や家屋に当たると想像するだけで大きな人的・物的な被害が出ることが分かります。

2.雹(ひょう)がもたらす被害

雹はゴルフボールのような個体が高速で降ってくることが分かれば、どのような被害が出るかは容易に想像できます。家屋や自動車、農作物を損壊・破壊し、人命も脅かします。1933年6月14日に兵庫県中部で発生した雹と暴風 では人家が将棋倒しのように倒壊。小石のような大きさの雹が地面をたたき、建物の窓ガラスを壊し、農作物に損害を与えました。雹だけによる被害ではありませんが、人的な被害は死者10人、重傷者45人、軽傷者119人。物的な被害として人家の全半壊98戸、物置などの非人家の全半壊309戸にも達しました。

第三章 雹(ひょう)から身を守るには?

昔と違って現代では気象予報の精度が高くなって、雹が降ってきそうな大気の状況になると、注意報や警報が出されます。注意報や警報を聞き逃しても、雹が降ってきそうな空の様子を知っておくことで身を守れます。

雹が降ってきそうなときは巨大な積乱雲が発生し、突然、空が暗くなり、雷の光や音が確認できます。また、冷たい風が吹いてきて大粒の雨が降り出します。このような兆候が確認できれば、屋内など安全な場所に移動します。屋内に避難できないときは、何か身を守るものを探し、あるいは物陰など身を隠せる場所を探しておいて、すぐに身を守れるように身構えておくことです。結果として、雹が降らないこともありますが、安全のためには必要な行動です。最も危険なのは、大丈夫だろうと楽観的に考えて何もしないことです。

第四章 まとめ

雹は、家屋など簡単に移動できないものに対して甚大な被害を与えるおそれがあります。暴風などとともに家屋に大きな損害を与える雹に備えて、安心のために全国共済の火災共済に加入しておくことをおすすめします。火災はもちろん、地震や雹を含む風水雪害などの被害に対して、手頃な掛金で備えられます。


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