共済保険の入院保障はどれぐらい?共済組合別に比較
生命保険への加入率は、 公益財団法人 生命保険文化センター によると男性:81 %、女性:83 %と非常に高い率です。その加入目的は、第1位 「医療費や入院費のため(57 %)」と第2位 「万一のときに家族の生活を保障するため(50 %)」の2つが、その他の目的を3倍以上も引き離しています(回答は複数回答)。入院しなければならないような病気やケガをすると、治療のための入院費(医療費)の負担が重くなります。そこで、加入目的の第1位に注目して、 その負担を大きく軽減できる「入院したときに支払われる1日あたりの保障額」に重きを置いて比較した結果を紹介します。比較するのは、家計への負担が軽く人気の高い共済組合の生命保険です。
第一章 各共済組合の保険の掛金と入院保障額
主な共済組合として「都道府県民共済(全国共済)」「こくみん共済」「JA共済」「コープ共済」があります。各共済組合の保険から「入院したときの1日あたりの保障額が1万円の保険を紹介します。なお、高齢になる例えば60歳以降と保障額が変更になるので注意してください。
また、以下に 紹介している共済保険の保障内容は同一ではありません。例えば、入院保障以外に死亡保障が付いていたり、手術を行うと保障を受けられたり、健康保険適用外の先進医療に対する保障が付いていたりします。さらに、その保障の金額の大きさも異なっています。備考に主な違いを記載していますが、詳細は各共済組合のホームページなどで確認をしてください、。
そして、単純に掛金と1日あたりの入院保障額の比較だけで選ばずに、どのような保障が、どのくらいの金額で何が要かをよく検討してバランスに優れた保険、あるいは必要な保障が手厚い保険を選ぶようにしてください。
(1)都道府県民共済(全国共済)
名称 | 月額掛金 | 1日の入院保障額(満18歳~満59歳) |
生命共済入院保障2型 | 2,000円 | 1万円 |
備考:
- 入院時の保障を重視した保険
- 加入は満18歳~満64歳まで、65歳以降は別保険に継続加入になって85歳まで保障
- 事故入院は1日目から184日目まで、病気入院は1日目から124日目まで保障
- 所定の手術に対して最大10万円の保障
- 所定の先進医療に対して最高150万円までの保障
(2)こくみん共済
名称 | 月額掛金 | 1日の入院保障額(満18歳~満59歳) |
医療保障タイプ2口 | 2,300円 | 1万円 |
備考:
- 医療費全般の保障を重視した保険
- 加入は満18歳から満64歳、65歳以降も掛金は変わらず満80歳まで保障
- 80日目まで保障
- 所定の手術に対して6万円の保障
- 所定の先進医療に対して最高1,000万円までの保障
(3)JA共済
名称 | 月額掛金(注) | 1日の入院保障額 |
医療共済 | 男性:6,542円 女性:6,752円 |
1万円 |
(注)掛金の条件は、加入年齢25歳、入院保障10,000円(最大60日)、先進医療保障あり、入院見舞保障あり、共済(保障)期間は終身、掛金払い込み終了年齢99歳、特約付きの場合で、この条件を変えると掛金は変動します。
備考:
- 医療費全般の保障を重視した保険
- 加入は90歳~75歳(加入プランによって異なる)保障期間は終身、80歳、10年更新の選択などが可能
- 入院(病気・事故)保障日数は選択が可能
- 所定の手術に対して入院手術の場合20万円、外来での手術の場合5万円の保障
- 所定の先進医療に対して通算の保障1,000万円まで
(4)コープ共済
名称 | 月額掛金 | 1日の入院保障額 |
たすけあい医療コース(V4000) | 4,000円 | 1万円 |
備考:
- 医療費全般の保障を重視した保険
- 加入は0歳から満64歳。保障は満65歳まで、別コースに加入して満85歳まで
- 入院(病気・事故)84日まで保障
- 所定の手術に対して最大高16万円の保障
- 長期入院(270日以上の連続入院)で60万円の保障
- 所定の後遺障害 最大200万円の保障
- 病気死亡・所定の重度障害20万円の保障
第二章 各共済組合でどのような保険の種類があるの?
各共済組合には上記で紹介した保険以外にも医療費の保障が受けられる保険があります。各共済組合のその他の主な保険について概要を紹介します。詳しくは各共済組合のホームページなどで確認してください。
(1)都道府県民共済(全国共済)
名称 | タイプ、コース | 保険の概要 |
生命共済入院保障型 | 上記で紹介している保険 | |
生命共済総合保障型 | 1型、2型、3型 | 入院から死亡までをバランスよく保障する保険 |
生命共済総合保障型 +入院保障型 |
総合1型+入院、 総合2型+型2型 |
入院保障と死亡保障のどちらにも手厚く備えられる保険 |
生命共済こども型 | 子どもの病気やケガ、死亡に対する保障、子どもが起こした第三者への損害賠償の保障、および親(契約者)の死亡にも備えられる保険 | |
生命共済熟年型 | 2型、4型 | 満65歳〜満69歳の人向けの入院から死亡までをバランスよく保障する保険 |
生命共済熟年入院2型 | 満65歳〜満69歳の人向けの入院保障に手厚い保険 | |
生命共済熟年2型 +熟年入院2型 |
満65歳〜満69歳の人向けの保険 |
医療特約、新がん特約、新三大疾病特約、長期医療特約を付加すると、さらにきめ細かく、手厚い保障にできます。(こども型を除く)
(2)こくみん共済
名称 | タイプ・コース | 保険の概要 |
医療保障タイプ | 1口、2口 | 上記で紹介している保険(2口) |
終身医療保障タイプ | 一般、引受基準緩和(注) | 医療費全般の保障を重視し、一生涯保障する保険 |
総合保障タイプ | 1口~6口 | 入院から死亡までをバランスよく保障する保険 |
シニア総合保障タイプ | 65歳から加入できる入院から死亡までをバランスよく保障する保険 | |
シニア医療保障タイプ | 65歳から加入できる医療費全般の保障を重視した保険 | |
傷害タイプ | 通常タイプ、Wタイプ | ケガでの医療費を保障する保険 |
がん保障プラス | がんの治療に特化した保障をする保険 (※単独加入不可です。) |
|
こども保障タイプ | 子どもの医療費を保障する保険 | |
こども保障満期金付タイプ | 子どもの医療費の保障と教育資金も準備できる保険 |
(注)引受基準緩和タイプとは、持病や既往症があっても加入しやすい保険のことです。
(3)JA共済
名称 | 保険の概要 | 備考 |
医療共済 | 上記で紹介している保険 | 1回の入院期間の保障日数、保障期間、掛金の払込期間、先進医療保障・入院見舞金の有無などを選択保障内容を希望にあわせて変更できます。 |
(4)コープ共済
名称 | タイプ・コース | 保険の概要 |
たすけあい | 医療コース | 上記で紹介している保険 |
ジュニア20コース | 子どもの医療費を保障する保険 | |
女性コース | 女性がかかりやすい病気の医療費を手厚く保障する保険 | |
ベーシックコース | 医療費の保障に加えて死亡保障もある保険 | |
あいぷらす | 満18歳から満60歳までが加入できるプラン | 死亡保障に加えて入院保障などを特約で付加できる保険 |
満60歳から満70歳までが加入できるプラン | 死亡保障を抑えて入院保障などを特約で付加できる保険 | |
プラチナ85 | 2型、3型、4型、5型 | 満65歳から満70歳までが加入でき、満85歳まで保障が受けられる保険 |
ずっとあい終身医療 | 加入時の掛金が変わらないで医療費の保障が一生涯にわたって続く保険 | |
新あいあい | 基本保険に2つの特約を付加してライフスタイルにあった保障を選べる5年満期の満期金付き死亡保障と医療費保障のある保険 |
第三章 もしも入院したら、どのような手続きを行えばよいの?
入院したら保障を受ける手続きが必要になります。各共済組合によって多少の違いがありますが、一般的な方法は以下のとおりです。
1.加入している共済組合へ連絡
電話(インターネットが利用できる場合もあり)で保障を受けるための連絡をします。そのとき、確認される事項があるので事前に調べておきます。
確認されるのは主に以下の内容です。事前に 加入証書を手元に置き、また加入者のための契約案内などを読んでおきましょう。
- 加入者の名前、加入者番号
- 入院先の医療機関名
- 手術の有無(支払いの対象とならない手術があります)
- 書類の送付先住所、連絡先など
(病気で入院) - 発病して入院にいたった経緯
- 入院開始日および退院日
- 病名
(事故によるケガで入院) - 入院の原因となった事故(ケガ)の内容、いつ、どこで、どのように、事故が起こったのかなど
- 事故日と入院開始日および終了日
- 傷病名とケガの部位
- ギプスなどの固定具の装着有無・種類・部位・期間
- 交通事故証明書の取得の有無(交通事故の場合)
その他、保障が受けられる場合で死亡、または後遺障害などが残るとその内容などについても確認されます。
2.共済組合から郵送されてくる共済金請求書類に必要事項を記載して返送
保障を受けられる内容に応じた書類が送られてきます。それに記載し、必要な各種の証明書を取得して共済組合に返送します。なお、証明書の取得にかかる費用は保険加入者の負担となります。
3.書類の内容の確認完了後に保障額の支払い
書類などを共済組合が確認し、問題がなければ保障額が支払われます。
第四章 まとめ
保険加入医療費・入院費に対する保障は、安心・安定した生活を送るには不可欠です。共済保険は営利を目的としていないため、少ない掛金で始められます。 家計の負担を減らして医療費・入院費のリスクに備えるには共済保険に加入しておくことを強くおすすめします。そのなかでも、保障内容と掛金のバランスが分かりやすく、少ない掛金で始められ、特約を付加して保障を厚くできる全国共済がおすすめです。ぜひ、自分にあった保障内容の保険を選んでください。
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