社会保険と共済の違い
一般的に社保と呼ばれる社会保険ですが、「社会保険とは?」と質問されて明確に答えられる方は少ないのではないでしょうか。
社会保険と共済の違いがいま一つよく分からないという方もおられるでしょうが、違いが理解できていないことには今後の人生において選択肢に加えることもできません。
ここでは、まず社会保険について詳しく説明し、後に共済との違いについてもご紹介したいと思います。
社会保険とは?
公的な保険制度の一つ
社会保険は公的に設けられた保険制度の一つです。
多くの方は、社会保険と聞くと会社員が加入する健康保険をイメージするかと思われますが、それも間違いではありません。
法人事業所、もしくは常時5人以上の従業員を雇用している個人事業所は強制的に社会保険に加入する必要があり、そこで労働する従業員も社保に加入することになります。
社会保険にもいろいろな種類があるので、それぞれの保険を見てみましょう。
医療保険
ケガや病気、死亡などのリスクに対する保障が医療保険です。
自営業や無職の方、所定の労働時間に満たない方は国民健康保険に加入しますが、法人企業や5人以上働いている個人事業所に勤めている方は社会保険に加入することになります。
年金保険
会社員の方だと厚生年金保険へ加入します。
老後の生活を送るための資金を確保する保障で、積み立てた金額に応じてお金を受け取れる仕組みになっています。
介護保険
40歳以上の方に加入が義務付けられており、さまざまな福祉サービスが受けられる保障です。
65歳未満の場合は医療保険に保険料が含まれていますが、65歳以上になると年金から天引きされる仕組みです。
雇用保険
社会保険の代表的な保障の一つではないでしょうか。
職を失ったときに失業手当を受給できる資格を有することができます。
申請することで一般求職者給付を受けることが可能となりますが、あくまで一定期間の措置ですから永遠に保険金を受給できるわけではありません。
労災保険
仕事中にケガをしてしまった、職場での業務が原因で病気になってしまったといった場合に適用される保険です。
労働災害に遭ってしまった方の社会復帰および、労災が原因で亡くなった方の遺族への補償、援助などにも用いられます。
業務中の事故や災害だけが労災保険の対象になると勘違いしている方が多いですが、実際には通勤中の事故、災害でも保険の対象となります。
共済と社会保険の違い
ここまで読み進めてこられた方だと既に社会保険と共済の違いについてある程度理解できたかもしれません。
さまざまな違いがありますが、ここではそれぞれの保険を比較しながら検証してみましょう。
保険料の違い
保険料はもっとも気になる部分だと思いますが、社会保険の場合は雇用主が半分の保険料を負担しなくてはいけないという決まりがあります。
そのため、国民健康保険よりは保険料が安い傾向にありますが、共済と比較した場合はどうなのでしょう。
共済は社会保険よりもさらに掛け金が安くなる傾向にあるため、単純に保険料の負担だけを考えると共済に軍配が上がります。
実際に、掛け金の安さという部分に惹かれて共済を選択する方は少なくありません。
加入条件の違い
法人の企業や常時5人以上の従業員を使用している事業所だと社会保険に加入しなくてはなりませんし、そこで働く社員もそれに準ずることになります。
特に条件などはなく、社会保険に加入している事業所で働くことで自然と保険に加入することになるのです。
一方の共済はどうかというと、共済の場合はその共済を提供している団体の組合員になる必要があります。
組合員になるということが大前提としてありますから、組合員にならない限り保険には入れません。
ただ、運営母体によっては准組合員として共済を利用できることもありますし、組合員にならずとも利用できる員外利用などもあります。
また、共済組合の健康保険の場合は公務員やその家族が加入することになります。
運営元の違い
社会保険を運営しているのは全国健康保険協会、いわゆる協会けんぽです。
一方の共済は、非営利の各団体が運営していることが一つの違いといえるでしょう。
社保のメリット・デメリット
社会保険のメリットは所得から保険料が控除されるため所得税や住民税の納税額が低くなることが挙げられます。
また、病気や高齢で給料が入らなくなったときに給付金や年金が支給されることもメリットでしょう。
デメリットは、毎月給料から自動的に社会保険料が天引きされるため手取りは少なくなることが挙げられます。
共済のメリット・デメリット
共済は保険料の安さが大きなメリットとなるでしょう。
デメリットとしては保障額が少ない傾向にあるということです。
まとめ
社会保険に加入したまま共済も併用するという方法もありますし、健康保険は社保で、何かあったときに家族にお金を残すための保障として共済を利用する方もいます。
社保と共済の併用も検討してみると良いかもしれません。
全国共済への加入をお考えの方は、まずは資料請求からいかがでしょうか?こちらから全国共済への資料請求ができますので、ぜひお役立てください。