新型コロナウイルスと共にご注意を!インフルエンザ予防と対策

寒くなって新型コロナウイルス感染患者数が全国的に増加しています。同時に毎年多くの感染者が出るインフルエンザが流行する季節でもあることから、これらの両方に感染しないように注意することが今年以降必要です。そこで、昨年のインフルエンザ感染者数の発生状況を見ながら今年の特徴とインフルエンザ感染を予防するための対策、新型コロナウイルスとの症状の相違点などについて解説します。

第一章 インフルエンザの発生状況

1.2019・2020年シーズンのインフルエンザ発生状況

厚生労働省および国立感染症研究所が2019・2020シーズンのインフルエンザの発生状況について公表した資料によると、感染者数・入院患者数(重症者数)・流行開始時期は以下のとおりです。

  • 過去2年と比較すると大幅に少ない約730万人(2017・2018シーズンは約2,209万人、2018・2019シーズンは約1,170万人)
  • 入院患者数(約1.3万人)は、過去2年と比較して患者数に比例し大きく減少。しかし、15〜59歳のICU利用と人工呼吸器使用数の割合が過去2シーズンより約2倍と重症患者数は増加(なお、60歳以上、14歳以下の割合はやや増加した程度)。子どもに多いインフルエンザ脳症(10歳未満が約7割)は、254例報告され、過去2シーズンを上回る。
  • 流行開始時期は、11月下旬。流行のピークの時期は12月下旬から1月上旬(過去2シーズンより早いピーク)。

なお、死亡者数は上記の公表資料に明示されていませんが、インフルエンザを直接の死因とした死亡者数は、厚生労働省の人口動態統計によると2018年3,325人、2019年3,571人です。しかし、WHO(世界保健機関)は、インフルエンザにかかったことによって持病である慢性疾患が悪化して死亡に至った人も含めることを提唱しています。この死亡者数とインフルエンザを直接の死因として死亡した人の2つをあわせた死亡率を「超過死亡」と定義しています。厚生労働省は、超過死亡者数を毎年1万人程度と発表しています。インフルエンザそのもので死亡するよりも、インフルエンザによって持病が悪化して死亡する割合が約2倍となることに持病のある人は注意することが必要です。

2.2020・2021シーズンのインフルエンザ発生状況(速報値)

厚生労働省が毎年インフルエンザの流行時期に報道機関向けに発表している資料によると、今年(2020・2021シーズン)の感染者数は大きく下回っています。

2020年11月6日時点で今シーズンは報告数124(昨年同期41,305)と前年のわずか0.3%です。過去のインフルエンザと流行時期や感染力が同じではないため、確定的なことは言えませんが、新型コロナウイルスに対する3密を避け、マスクや手洗いなどをする予防対策が感染予防に大きな効果を発揮していると考えられます。

第二章 インフルエンザの予防と対策

2020・2021シーズンの冬は、新型コロナとインフルエンザの両方に感染するリスクがあります。同時に大きな流行が発生すると、医療機関の機能が大幅に低下して、特に重症になった患者の治療が十分にできない可能性があります。また、インフルエンザと新型コロナウイルスの症状は非常に似ているため、的確な検査を早く受けないと感染したのが新型コロナウイルスであった場合、治療が遅れて重症化するリスクが高まります。現在、インフルエンザ感染と新型コロナウイルス感染を同時に検査できる試薬がいくつかの製薬会社から承認申請が出され、一部は承認されて保険が適用されています。なお、同時感染例は日本では10月末時点でまだ報告がないようですが、海外では数カ国で同時感染が確認されています。しかし、前述のとおり新型コロナウイルスの感染対策を多くの人が行っていることによって、現在はインフルエンザの感染報告は昨年同時期と比較すると大きく減っています。インフルエンザを予防する対策は、新型コロナウイルスに対する予防策が効果的です。

具体的には、以下の対策の実施です。

  • マスクの着用
  • 手洗いの励行(アルコール消毒)
  • うがいの励行
  • 3密の回避
  • 部屋の加湿
  • ワクチン接種
  • 免疫力のアップ

すでによく知られていることですが、厚生労働省は流水で15秒手洗いをするだけで手に付着したウイルスを1%程度に減らせ、せっけんで10秒ほどもみ洗いをして15秒ほどの流水でウイルスの量を0.01%程度に減らせると報告しています。手洗いができないときはアルコール消毒が効果的です。

うがいは、マスク着用、手洗いと一緒に推奨されることが多いですが、インフルエンザに対しては効果的な予防方法であるという科学的な根拠はありません。ただし、一般のカゼに対しては効果があるのでうがいも実施したほうがよいでしょう。

加湿が効果的な理由は、空気が乾燥すると呼吸器官の粘膜の機能が低下すること、およびウイルスが比較的乾燥している環境に強く、湿気の多い環境に弱いため、湿気が多いと生存率が低くなるからです。東京都の健康安全研究センターが公表しているデータでは、温度が22度で相対湿度が20%の乾燥した環境では生存率が60%をこえるのに対して、相対湿度が50%以上の場合、生存率は10%以下です。室内を加湿して常に50%以上に保つと予防に効果的です。

インフルエンザなどのウイルスに感染することを100%予防できる対策はないため、免疫力が高いと感染したときに症状の発生や、症状が発生しても重症化することを防止できます。免疫力アップの方法については過去の記事「免疫力を高めて新型コロナウイルスをはじめとした病気から体を守りましょう」を参考にしてください。

インフルエンザを予防することが特に重要なのは、高齢者、乳幼児、妊婦、および持病として慢性呼吸器疾患、慢性心疾患、糖尿病など代謝性疾患、腎機能障害、ステロイド内服などによる免疫機能不全などのある人です。

第三章 インフルエンザと新型コロナウイルスの相違点は?

一般社団法人 日本感染症学会は、インフルエンザと新型コロナウイルスとの相違点について以下の表を公開しています。

インフルエンザ 新型コロナウイルス
症状の有無 ワクチン接種の有無などにより程度の差があるものの、しばしば高熱を呈する 発熱に加えて、味覚障害・嗅覚障害を伴うことがある
潜伏期間 1~2日 1~14日(平均5、6日)
無症状感染 10%
無症状患者のウイルス量は少ない
数%~60%
無症状患者でもウイルス量は多く、感染力も強い
ウイルス排出期間 5~10日(多くは5、6日) 遺伝子は長期間検出するものの、感染力があるウイルス排出期間は 10日以内
ウイルス排出のピーク 発病後 2、3日後 発症日
重症度 多くは軽症~中等症 重症になりうる
致死率 0.1%以下 3~4%
ワクチン 使用可能だが、季節ごとに有効性が異なる 現在、開発中。現時点で有効なワクチンは存在しない
治療薬 オセルタミビル、ザナミビル、ペラミビル、ラニナミビル、バロキサビル マルボキシル 軽症例については、確立された治療薬はなく、多くの薬剤が臨床治験中
ARDS(注)の合併 少ない しばしばみられる

(注)ARDSとは急性呼吸不全のこと。

その他の症状の違いとして、「インフルエンザよりも新型コロナウイルスは急激に症状が進行する」「インフルエンザは38度以上の高熱が出る割合が高いのに対し、新型コロナウイルスは37.5度程度の発熱はするが、それ以上の高熱が出る割合が低い」「新型コロナウイルスはせき、呼吸困難など呼吸器系の症状がインフルエンザよりも強く出る」などの違いがあります。なお、いずれの症状であっても見分けは完全にできないため、早期に医療機関で検査を受けることが必要です。

新型コロナウイルスの致死率は、年齢によって大きく異なりますが、現在のところインフルエンザの30~40倍です。その理由として1つは、症状が急激に進行し、治療が遅れて死亡に至ること。もう1つは、医療崩壊です。日本では深刻な医療崩壊は起きていませんが、注意が必要です。一方、インフルエンザは医療崩壊が起こらず十分に医療を受けられることや検査が容易に受けられることなどから、治療も迅速にでき致死率が低いと考えられています。

第四章 まとめ

インフルエンザの流行期を迎え、新型コロナウイルス対策も必要なことから、インフルエンザの予防策について紹介しました。インフルエンザ対策は新型コロナウイルス対策にもなるため両方の予防に役立ちます。なお、ウイルスを完全に防止することは不可能です。また、いずれの病気も重症化すると多額の医療費が必要になる可能性があります。お手軽な掛け金で加入できる全国共済に加入して、万が一に備えてください。


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