女性に特有の病気・およびかかりやすい病気とその対策

女性は、家庭を持つと家事や育児に男性よりも毎日、忙しい時間を過ごすことが多くなりがちです。また、近年は女性の社会進出が進み、家事や育児に加えて仕事もこなさねばならず、男性よりも健康に注意して過ごさないといけない状況に置かれています。そこで、女性に特有の病気や女性がかかりやすい病気、その対策について紹介しますので、少しでも毎日を健康に過ごしていただきたいと思います。

第一章 女性と健康の関係、および女性に特有の病気・かかりやすい病気

1.女性の体と健康・病気に関する一般常識

厚生労働省が2020年7月に発表した2019年の女性の平均寿命(平均余命)は87.45年と男性の81.41年を大きく上回っています。この事実は、女性が男性よりも全体として相対的に健康に一生を過ごせることを意味しています。これは、日本だけでなく世界的にも同様です。

その理由は3つ考えられています。1つ目は、女性ホルモンのエストロゲンに血圧や悪玉コレステロールを下げる働きがあり、また動脈硬化を抑える働きのあるホルモンのアディポネクチンが長寿の女性に多いことです。2つ目は、女性の基礎代謝は男性よりも低く、少ないエネルギー摂取量で生きていけることから環境に適用した生活ができること、および基礎代謝が少ないと体に悪影響を与える活性酸素ができにくいことです。3つ目は、女性が男性よりも栄養バランスに気を使う、アルコールや喫煙の量が少ない、体調が悪いと医療機関を受診することが多いなども長生きの理由です。

女性が男性よりも長生きするのは、男性がいなければ子どもは産めませんが、子どもを直接産むのは女性であることから、人間が生き残っていくには女性が健康でなければならないという本能から生まれた体の知恵なのかもしれません。

2.女性の社会進出と健康

女性の社会進出が進むなか、女性が離職する理由は、厚生労働省のデータによると定年を除くと健康問題がトップで、男性の1.35倍、また仕事をしながら、がん治療のため通院している女性は約18.1万人で、男性の約1.26倍となっています。このことは、女性は少しの病気で仕事を休めない、休むと男性よりも離職しなければならない可能性が高いと推測できます。また、日常生活で悩みやストレスを感じる割合は、女性が全年齢で男性を約10%上回っていることが分かっています。このことから、家事・育児をこなし、社会進出して仕事を頑張っていくには、病気をしないように健康に十分な注意を払わなければならないことが分かります。

3.女性に特有の病気・かかりやすい病気

健康に注意するには、どのような病気になりやすいかを知っておく必要があります。女性に特有の主な病気・かかりやすい病気は以下のとおりです。

3-1 乳がん

乳房にある乳腺にできるがんです。わきの下を含み、乳房の上部のわき側にできるがんが全体の約40~50%を占めるとされています。乳がんは、日本女性がかかるがんで最も多く、乳がんになる女性の割合は50年前の50人に1人から現在は14人に1人と言われており、年間6万人以上の女性が、乳がんと診断されています。また、乳がんで死亡する女性の割合も年々増加しています。早期がんの段階では治ることが多いですが、早期の乳がんでは自覚症状があまりないので注意が必要です。

3-2 卵巣がん

卵巣にできるがんです。卵巣がんは、その発生する場所によって上皮性・胚細胞性・性索間質性などの種類がありますが、90%以上が上皮性のがんです。卵巣にできる腫瘍には、良性と悪性、その中間的な境界悪性があり、卵巣に腫瘍ができたからといって、がんとは限りません。はじめは、ほとんど自覚症状がありません。下腹部のしこり、おなかが張る、トイレが近い、食欲の低下などの症状があってから受診すると、がんが進行していることもあり、気になる症状があるときは、早めに受診することが必要です。

3-3 子宮がん(子宮体がん・子宮頸がん)

子宮にできるがんで、子宮の出口にあたる子宮頸部に発生する子宮頸がんと子宮体部に発生する子宮体がんに大別されます。子宮頸がんは予防と早期発見ができるがんです。女性全体のがんによる死亡の1位は乳がんですが、20~30代に限ると子宮頸がんが1位です。子宮頸がんでは初期症状がなく、自覚症状が現れる頃には病状が進行していることが多く注意が必要です。子宮体がんは、乳がん患者に発症しやすく、逆に子宮体がんの患者は乳がんになりやすい傾向があります。

3-4 子宮内膜症

子宮内膜症は、本来は子宮の内側にしか存在しないはずの子宮内膜組織が、子宮以外の場所で増殖、剥離を繰り返す病気です。20~40代の女性に多く、そのピークは30~34歳にあるといわれています。

3-5 卵巣のう腫

卵巣のう腫は、20~30代に多い良性の腫瘍です。卵巣は、最も腫瘍が生じやすく、またいろいろな種類の腫瘍ができやすい臓器だといわれ、「子宮内膜症が原因の(チョコレートのう胞)」「のう胞腺腫」「皮様のう腫」などがあります。卵巣は、病気になっても自覚症状が現れにくいことから「沈黙の臓器」といわれており、注意が必要です。

3-6 子宮筋腫・子宮肉腫

子宮にできる腫瘍としては子宮筋腫と子宮肉腫があります。この2つの大きな違いは、良性か悪性かという点です。子宮筋腫は良性ですが、子宮肉腫は悪性であることから早期発見による手術が必要です。

3-7 子宮頸管ポリープ

子宮の出口付近の頸管内にできるポリープで、悪性化する可能性は低いですが、ごくまれに前がん病変の可能性やポリープではなく悪性腫瘍の場合もあることから、切除して病理診断を行うこともあります。自覚症状はほとんどありませんが、月経以外の時期や性交時に出血することがあります。30~40代の出産回数の多い女性に多くみられます。

3-8 卵巣機能障害(卵巣機能不全)

卵巣の主な機能は「排卵」と「性ホルモンの分泌」です。この機能は年齢とともに緩やかに低下していきますが、年齢不相応に機能が低下している状態になる病気のことです。月経周期の乱れや無月経など、さまざまな障害が引き起こされます。40歳未満で無月経となった場合、早期卵巣不全や早発閉経、ゴナドトロピン低下性卵巣症候群と呼ぶこともあります。

3-9 乳腺症

30~40代の女性によく見られる良性の疾患で性ホルモンの不均衡(相対的なエストロゲンの過剰状態)により起きると考えられる病気です。乳腺の病気のなかで発症数が最も多く、しこりや痛みがあります。乳がんと間違われることがあります。

3-10 その他

上記のほか、「異常分娩による帝王切開」「子宮外妊娠(異所性妊娠)」「早産」「流産」「妊娠高血圧症候群」「前置胎盤」「常位胎盤早期剥離」「更年期障害」などがあります。

第二章 年代別に見る女性に特有の病気・かかりやすい病気

女性に特有の病気・かかりやすい病気は、年代によって変わります。主な病気がどの年代でかかりやすいかに関する知識があると、早期発見・早期受診の参考にできます。主な病気について、かかりやすい年代を紹介します。なお、かかりやすいとされる年代はおおよそであるため、それ以外の年代でも十分な注意が必要です。

20代 30代 40代 50代 60代
乳がん
卵巣がん
子宮頸がん
子宮体がん
子宮内膜症
卵巣のう腫
子宮筋腫
子宮肉腫
子宮頸管ポリープ
乳腺症

第三章 女性の病気に有効な2つの対策

女性特有の病気・かかりやすい病気は、症状が分からないまま進行する病気もあり、放置すると手遅れになる可能性があります。セルフチェックをこまめに行い、少しでもおかしいと感じたら積極的に早期に検診を受けることが最も有効です。

1.セルフチェックを習慣にする

乳がんの早期発見には、入浴時に鏡の前で乳房に左右の差がないか、分泌物が異常ではないか、しこりがないかを手で触って確認するなどを行います。また、日頃から生理周期を記録し、異常と感じる症状やおりものなどについて一緒に記録しておきます。その他のセルフチェックは、厚生労働省の「女性の健康の包括的支援政策研究事業」の一環として女性の健康の増進を図るために運営されているヘルスケアラボの「これって病気かな?女性の病気セルフチェック」でできます。

2.検診を受ける

会社や自治体の定期健診のほかに、積極的に乳がん検診や子宮がん検診などの婦人科検診を定期的に受けることをおすすめします。また、何かあったときにすぐに相談できる婦人科のかかりつけ医を見つけておきましょう。

第四章 まとめ

年代別にかかりやすい病気と対策を紹介しましたが、かかってしまった場合に必要十分な医療を受けられるようにしておくことが大切です。おすすめは月掛金2,000円で病気入院1日目から124日目まで1日当たり4,500円の保障が受けられる全国共済の総合保障2型です。


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