腰痛とは? 注意しなければならない腰痛があることをご存じですか?

日本で腰痛を訴える人の数は、日本整形外科学会の調査によると国民の約4人に1人の3000万人程度と推定されています。また、厚生労働省の「国民生活基礎調査の概況(2016年)」によると、体の不調を感じる自覚症状として腰痛は、男性の場合2位の肩こりを大きく引き離して1位、女性の場合は、肩こりが1位ですが、ほぼ同じ2位が腰痛です。多くの人が長く苦しむ腰痛について、その痛みが起こるメカニズムや注意しなければならない腰痛があること、腰痛防止対策、および腰痛になったらどうすればよいかについて解説します。

第一章 腰痛とは? 腰痛が起きるメカニズムと原因

1.人体の構造上起きやすい腰痛のメカニズム

腰には上半身の体重が集中してかかり、その重みを脊椎(せきつい)で支えています。上半身の重みが骨盤に近い腰の脊椎に最も負荷がかかるため痛みなどのトラブルが、人の体の構造上起きやすくなっています。同じ脊椎動物でも2足歩行をしない動物には、腰に大きな負荷はかかりません。そのため2足歩行する人類にとって腰痛は避けて通れない宿命となって多くの人が腰痛に悩まされています。

2.腰痛の原因

腰痛は人体の構造的に起きやすいのですが、腰痛を原因別に分類すると、痛みの原因が特定できる腰痛と原因の特定が困難な腰痛の2つに大きく分かれます。原因が特定しにくい腰痛は、非特異的腰痛と呼ばれます。

痛みの原因が特定できる腰痛には、脊椎や内臓の病気、腰の神経の障害による病気があります。具体的には、腰痛を起こすほどの脊椎の病気には、化のう性脊椎炎、がん、背骨の圧迫骨折などがあり、腰痛全体の約1%を占めると推測されています。内臓が原因で起こる腰痛には、慢性すい炎、腎盂(じんう)腎炎、尿路結石、慢性の十二指腸潰瘍などがあり、腰痛全体の約2%を占めると推測されています。腰の神経の障害によって腰痛が生じるのは、腰部脊柱管狭さくや椎間板ヘルニアなどがあり、腰痛全体の約10%を占めると推測されています。原因を特定できる腰痛は全体の15%程度です。大半の腰痛は原因を特定しにくい非特異的腰痛で、腰痛症や坐骨(ざこつ)神経痛などと診断されます。

非特異的腰痛は、「腰自体の不具合」と心理的なストレスに伴う「脳機能の不具合」によって起こると考えられています。これらの不具合は、病院で一般的に実施されるMRI、CT、あるいは血液など検査で明確な異常が確認できずに痛みの原因の特定ができません。これらの腰痛は、原因の分かる腰痛の前段階の場合があり、腰痛対策をすることで病気の防止や進行をコントロールできる可能性があります。なお、原因の特定が難しい腰痛は、腰痛そのものを治療する根本(原因)治療ではなく、痛みをとる対症療法が一般的に行われます。

3.慢性腰痛が起こるメカニズム

心理的なストレスに伴う「脳機能の不具合」によって起こる非特異的腰痛は、慢性腰痛の原因になります。慢性腰痛とは、痛みが3カ月以上持続したり、痛みが出たり消えたりして3カ月以上続く腰痛のことです。慢性腰痛は、腰にもともと異常がないのに痛みを感じてそれが続く場合と、腰に異常があって、それが治ったにもかかわらずその後も痛みが続く場合の2パターンがあります。どちらも痛みの程度は軽いこともあれば、激痛が起きることもあります。その原因として考えられているのがストレスです。

ストレスによる慢性腰痛は、脳の働きに関係があって起こります。一般的に脳に腰の痛みが伝わると、脳からドーパミンという神経伝達物質が放出され、これによりセロトニンやノルアドレナリンといった痛みを抑える神経伝達物質が生産され痛みが抑えられます。しかし、長期間ストレスを感じていると、脳でドーパミンが放出されにくくなり、その結果痛みが抑えられずに腰痛が長引いたり、少しの痛みでも強く感じたりして、それが長く続きます。

4.腰痛の予防方法

腰痛の予防方法は腰に大きな負担をかけないことです。そのためには以下のような腰に負担がかかることをできるだけしないようにすることが予防につながります。

・長時間同じ姿勢で、特に前かがみになる姿勢でのデスクワーク、長距離運転などをする
・重い荷物を何回も持ち上げたり、中腰の状態で重いものを持ったり、運んだりする仕事をする
・激しいスポーツや、激しくなくてもスポーツを長時間やりすぎる
・柔らかすぎるベッドやソファーを利用する
・低すぎるイスに長時間座る
・太りすぎる
・高すぎるヒールの靴、足にあっていない靴を履いて歩く

これらをするときは、途中でストレッチをするようにします。適度な硬さのベッドやソファーに変更したり、ちょうどよい高さのイスを利用したりしましょう。また、腰を温めるのも腰痛の予防に効果があります。

第二章 腰痛になったら行うべきこと

腰痛は、重い病気や脊椎の異常によって起きているのではない、病院に必ずしも行かなくてよい腰痛と、一定の条件に当てはまる、病院で受診しなければならない腰痛があります。

1.すぐに病院へ行く必要のない腰痛の対処法

1-1 ウォーキングのような適度な有酸素運動を毎日行う

有酸素運動をすると脳の血流がアップし、ストレスも抑えられるので脳のなかで痛みを抑える物質が増えて痛みを抑えられます。

1-2 ストレス対策を実施する

ウォーキングもストレス対策の1つですが、好きな趣味を楽しんだり、深呼吸をしたり、ストレッチをしたりと楽しく感じるような気分転換をします。ストレスがなくなると脳の血流がよくなります。

2.危険な腰痛の見分け方

ひどい痛みがない腰痛は、急いで医師の診断を受けなくても問題がないことがほとんどです。しかし、なかにはひどい痛みがなくても放置すると危険な状態になる腰痛があります。以下の4つに当てはまる腰痛の場合は、できるだけ早期に病院で受診するようにしましょう。

2-1 安静にしていても痛みがある
脊椎や内臓に重い病気の可能性があります。

2-2 背中が丸くなってくる(まっすぐにできない)
骨粗しょう症によって背骨が圧迫骨折している可能性があります。高齢、特に女性の場合は注意が必要です。

2-3 お尻や脚が痛む、または脚がしびれて長い距離を歩けない
腰の神経の障害が原因で起こる腰部脊柱管狭さくや椎間板ヘルニアなどの可能性があります。これらは放置したままにしておくと悪化することもあるので早期の受診が必要です。

2-4 体を動かしたときだけ痛むが、その痛みが3カ月以上続く
体を動かしたときだけ腰が痛む場合は、すぐに危険な状態になるわけではありません。しかし、痛みがひどくなったり、3カ月以上も症状が続いたりしたときは、一度整形外科を受診して大きな問題が生じていないか確認しておくことをおすすめします。

第三章 腰痛と全国共済

腰痛はあまり痛みがひどくないと、そのまま放置する人が多いですが、重い病気が隠れている腰痛もあります。ひどい痛みがあるときには早期に、また痛みが3カ月以上持続する場合も病院で受診することをおすすめします。通院治療は、共済金支払いの対象外(特約によるがん治療を除く)ですが、万が一入院になっても全国共済の「総合保障型+入院保障型」に加入していると、すべての病気が対象になるため腰痛による入院であっても共済金を受け取れます。「総合保障2型+入院保障2型」に加入していれば、月額の掛金4,000円で入院1日あたり1万4,500円が支払われます。

まとめ

ほとんどの人が腰に違和感や痛みを持っています。腰痛が起きるメカニズムや原因、および軽い痛みでも長く続くと注意しなければならない腰痛もあることなど、腰痛について知っておきたい必要な知識について解説しました。痛みが小さいと、つい軽く考えしてしまう腰痛ですが、入院して治療しなければならない可能性もあります。全国共済に加入していれば腰痛による入院でも共済金が支払われるので安心できます。

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