三大疾病に備えて生きる

2018年11月27日

三大疾病とは、「がん」「心筋梗塞」「脳卒中」の病気のことです。この3つの病気は、日本人の死因全体の半数を占める怖い病気です。また、三大疾病を発症すると他の病気に比べて入院・治療が長期化しやすく医療費が数百万円という高額になる問題もあります。高額療養費制度が利用できるため医療費の負担は軽減できますが、保険が適用されない治療も必要なケースがあること、および入院や治療が長期化すると保険が適用されない差額ベッド代などの負担が大きくなります。また、三大疾病は働き盛りに発症する可能性や、長引く入院・治療の期間中の収入が少なくなることも考慮する必要があります。そこで、三大疾病のリスクを正しく知って、三大疾病のリスク備えるためにそれぞれの病気について紹介します。

第一章 三大疾病とは

1.がん

1-1 がんを発症する確率と特徴

国立がん研究センターによると、がんになる確率は男性が生涯で約3人に2人の62%、死亡率は4人に1人の25%、女性は生涯で約2人に1人の47%が発症し、がんになって死亡する率は約6人に1人の16%という病気です。がんの発症は、男女とも60歳代から増加し、高齢になるほど高くなり、50代までは男女差がほとんどありませんが、60歳代以降はがんになる確率は男性が女性より大幅に高いという特徴があります。

1-2 がんになる原因

男女別のがんになる主な原因は、国立がん研究センターによると以下のとおりで、男性と女性では差があります。

1-2-1 男性

・喫煙(受動喫煙を含む) 29.9%(うち受動喫煙0.2%)
・感染 22.8%
・飲酒 9.0%
・塩分摂取 1.9%
・野菜や果物の摂取不足 1.4%
・肥満 0.8%
・運動不足 0.3%
・全体 53.3%

1-2-2 女性

・感染 17.5%
・喫煙(受動喫煙を含む) 6.2%(うち受動喫煙1.2%)
・飲酒 2.5%
・肥満 1.6%
・塩分摂取 1.2%
・野菜と果物の摂取不足 1.2%
・運動不足 0.6%
・ホルモン剤の使用 0.4%
・全体 27.8%

上記の項目の「全体」は、その他の原因の合計数値ではなく、2つ以上の生活習慣が複合して原因となって、がんを発症した数値です。このことから、男性の場合は、がんになる約5割、女性の場合は、約3割が感染を除く生活習慣が原因で、がんになることから生活習慣を改善することが、がんの予防に効果的です。

1-3 がんは感染する病気ではないが感染でがんになることがある

がんは、生活習慣などによって遺伝子が傷つくことによって起こる病気です。そのため、がんという病気そのものが、人に感染することはありません。なお、上記のがんの原因の感染は、がんそのものが感染するという意味ではありません。肝炎ウイルスによって肝がん、ヒトパピローマウイルスによって子宮けいがんなどのようにウイルスに感染し、ウイルス以外の原因が長い年月にわたって関連することでがんを発症します。

1-4 がんの検査と治療

がんは、多くの場合、正確に診断するために詳しい診察と検査が必要なため、治療の開始までに時間がかかります。

がんの治療は、「治療の効果を最大限にすること」と同時に「体への負担を最小限にすること」を重視して行われます。がんの治療法は、日々進歩しており、治療の時点で科学的な根拠に基づいた最善の治療法は「標準治療」と呼ばれています。また、がんそのものに対する治療に加えて、体や心の痛みを和らげる緩和ケアも同時に行われます。

治療は、「手術」「抗がん剤による薬物療法(化学療法)」「放射線治療」が単独、または組み合わせて行われます。今後は現在、技術的な進歩が進んでいる「免疫療法」なども加えて行われるようになっていきます。

2.心筋梗塞

2-1 心筋梗塞とは?

心筋梗塞は、季節として冬場、時間帯別では朝方に多く発症する病気です。特に温度差が生じる場所でよく発症します。心筋梗塞は、発症したら一刻を争うほど命に関わる危険な病気でできるだけ早く病院へ行き、治療を始める必要があります。

2-2 心筋梗塞の原因

原因は、日常の生活習慣が関係する高血圧、高脂血症、喫煙、糖尿病、肥満との関わりが強いといわれ、よくない生活習慣の積み重ねで、全身の血管が老化、または動脈硬化を起こすことで、血栓が心臓周辺の血管を突然つまらせることで起こります。発症の引き金になるものとして温度差の他にストレスやうつ状態があります。生活習慣病の病予防とともに、心の健康を維持することも大切です。

2-3 心筋梗塞の症状

心筋梗塞は、突然、前胸部に焼け付くような激しい痛みが起こり、30分以上にわたって継続します。息切れ、呼吸困難、冷や汗、めまい、おう吐、腕や顔面のしびれ、脱力感などを伴い、また痛みが継続することから恐怖や不安も感じます。また、痛みは前胸部だけでなく首や背中、左上腕、上腹部に感じることもあります。

2-4 心筋梗塞の治療

心筋梗塞の治療は、血管が詰まって血液が流れない冠動脈を開通させるカテーテル治療または冠動脈バイパス手術が行われます。手術は、発症から6時間以内に実施するのが最も有効で、発症から12時間以内であれば有用性が高いとされています。まずカテーテルを用いた治療が選択され、それでうまくいかないような場合、もしくは狭くなっている場所がカテーテルを使う治療に適さない場合に、バイパス手術が検討されます。

3.脳卒中

3-1 脳卒中とは

脳卒中とは、脳の血管が破れるか、あるいは詰まることで脳に血液が流れずに脳細胞が障害を受け、命にかかわる重い病気のことです。脳がダメージを受けるために早い治療ができないと後遺症が残る可能性が高くなります。発症してから4.5時間以内を目安に早期の治療を開始すると後遺症も軽い可能性が高いといわれています。

3-2 脳卒中の種類

脳卒中は、原因によって脳の血管が詰まる「脳梗塞」、脳の血管が破れる「脳出血」、動脈瘤(りゅう)が破れる「くも膜下出血」、脳梗塞の症状が短時間で消える「一過性脳虚血発作(TIA)」の4つに分類されます。

「一過性脳虚血発作(TIA)」とは、脳梗塞と同じことが脳で起きていますが、脳梗塞と違い症状が24時間以内に消える病気のことです。症状は、ほとんどの場合は1時間以内に消え、短い場合は数分間で消えることも少なくありません。しかし、気にしないでそのまま放置すると、一過性脳虚血発作は、脳梗塞の前触れ発作として現れることも多く脳梗塞発症する危険性があります。「一過性脳虚血発作(TIA)」と思われる症状がでたときは、すぐに症状が消えても病院で適切な治療を受けることは、脳梗塞の発症の予防に効果的です。

3-3 脳卒中が疑われる症状

脳卒中は、早期の治療が必要なため脳卒中が疑われる症状を確認できたら病院でみてもらうことで予防できます。疑われる典型的な症状が5つあります。自分だけでなく家族など周囲の人がこのような症状であるときは、一刻も早く専門医の受診が必要です。なお、脳卒中でなくても、似たような症状が現れる場合がありますが、今までとは違っていた場合も受診した方が安全です。

・片方の手足と顔半分のマヒ・しびれが起こる(片方のみの場合もあり)

・ろれつが回らない、話せない、人の言うことが理解できない

・力はあるのに立てない、歩けない、フラフラする

・片方の目が一時的に見えない、物が二重に見える、視野の半分が欠ける

・経験したことのない激しい頭痛がする

4.脳卒中の治療

脳卒中の治療は、診察、採血、心電図、レントゲン、CT、MRI、頸(けい)動脈エコー、心エコー検査などのあと、症状に応じて、薬による症状の悪化や再発の予防、および脳細胞を保護し、傷みを遅らせ、さらに頭のむくみを改善する点滴治療が行われます。機能障害が起きていれば、症状が落ち着いた後にリハビリが必要です。

第二章 日本人と三大疾病

すでに説明しましたとおり、厚生労働省の2016年度のデータによると、日本人の三大疾病による死亡率の1位は「がん(悪性新生物)」で全体の28.5%、2位は「心筋梗塞(心疾患)」で15.1%、4位は「脳卒中(脳血管疾患)」で8.4%、合計では52.0%となって半数以上を占めます。ちなみに3位は肺炎で9.1%です。

三大疾病は、目立った自覚症状がないため、元気で働けているからまったく問題ないと考えて、多くの人がよくない生活習慣を改める機会がないまま長い時間を過ごします。しかし、生活習慣を改善していない期間が長いと、早ければ30代後半から40代前半頃に突然発症することがあります。さらに、年齢を重ねるごとに発症のリスクが高まります。健康に不安を感じていなくても、悪い生活習慣を改めるとともに、それだけでは三大疾病を完全に予防ができないので、発症したときのリスクにも備えることが重要です。

第三章 全国共済の新三大疾病特約

全国共済の「新三大疾病特約」は、「総合保障型」・「入院保障型」に加入している健康な人が、リーズナブルな保険料で特約として加入でき、三大疾病による長期入院・高額医療費の不安に応えます。「新三大疾病特約」は、「新三大疾病1.2型特約」と「新三大疾病2.4型特約」の2つのコースがあります。

「新三大疾病1.2型特約」は、月額の保険料が1,200円で入院すると日額5,000円の保障、がんは通院も1日2,500円が保障されます。その他、がんと診断されると50万円、および一定の条件の手術を受けると手術に応じて5万円、10万円、20万円のいずれかが支給されます。また、一定の条件を満たすことで先進医療を受けると最大で150万円が支給されます。なお、この保障内容は、18歳から60歳までです。保障は65歳まで受けられますが、60歳以降は保障内容が減額されます。「新三大疾病2.4型特約」は、月額保険料が「新三大疾病1.2型特約」の2倍で、保障内容も基本的には2倍になるコースです。

生活習慣を改善し、定期的な検診を受け、さらに「新三大疾病特約」に加入することで、万が一に備えることを検討してください。仕事が面白くなってきた働き盛りのときにこそ、自分の体を一番大事に考えることが大切です。

全国共済への加入をお考えの方は、まずは資料請求からいかがでしょうか?こちらから全国共済への資料請求ができますので、ぜひお役立てください。