新型コロナウイルスだけではない!夏場に気をつけたい病気

夏場になっても、なお新型コロナウイルス感染者が大都市圏を中心に著しく増加しています。そのため、新型コロナウイルスに関しては国民の多くが感染予防に細心の注意を払っています。しかし、夏場は不眠や食欲不振などによって体力が衰えて免疫力が低下することから、新型コロナウイルスだけでなく毎年多くの患者が出ている熱中症や、夏場の感染症などの病気にも十分な注意と予防が必要です。そこで、夏場に流行する感染症や熱中症などについて、どのような病気があり、どのような対策が必要かについて紹介します。

第一章 新型コロナウイルス以外にも注意が必要な夏場に多い感染症

夏に多い主な感染症の原因と症状、および予防法について簡単に紹介します。

1.プール熱(咽頭結膜熱)

原因は、主にプールでアデノウイルスと呼ばれるウイルスが目や口から体内に侵入することです。プール以外でも飛沫(ひまつ)や接触で感染します。患者全体の6割程度が5歳以下の子どもです。主な症状は、発熱、のどの痛み、目の充血などですが、おう吐や下痢の症状が出ることもあります。

予防は、食事前の手洗い、うがいを徹底し、水泳の前後にはシャワーを必ず浴び、タオルなどの共用を避けます。対処法は、症状が重いようであれば病院に行く必要がありますが、軽ければ脱水状態にならないように注意して自宅で安静にして療養していれば回復できます。ただし、プール熱は、学校保健法で第二種伝染病になっており、回復後に学校や幼稚園に行く時期が規定されています。通学、通園の許可は、主な症状の発熱、のどの赤み、目の充血が消えてから2日後です。その判断は、医師でないと困難なので、かかりつけの医師に相談して許可を得ることが必要です。なお、症状が消えても、1カ月位は体内にウイルスが残っており、トイレの後は手をきれいに洗うことが大切です。

2.ヘルパンギーナ

原因は、主にコクサッキーウイルスA群と呼ばれるウイルスに感染することで起こります。感染するのは子どもが多く、患者全体の約9割が5歳以下の子どもです。主な症状は、発熱、口のなかに小さな水ぶくれや潰瘍ができるほか、喉の炎症、下痢、口の痛みによる食欲低下などです。

予防は、食事前の手洗い、うがいの徹底です。症状が消えても、2週間から4週間くらいは便にウイルスがまだ混じっており、トイレの後は手をきれいに洗うことが必要です。対処法は、始めの3日間ほどは高熱が出ますが、水分補給と休息、解熱剤などを服用することにより1週間程度で自然に回復に向かいます。症状が重くなければ自宅での療養で回復できます。

3.手足口病

原因は、前述のヘルパンギーナと同じコクサッキーウイルスA群に分類されるウイルスに感染することで起こります。コクサッキーウイルスA群にはいろいろな種類のウイルスが含まれているので、ヘルパンギーナを発症するウイルスと同じではありません。主に4歳以下、特に2歳以下の子どもに多く、手、足、口のなかなどに水ぶくれができます。症状は比較的軽く発熱しても38度以下がほとんどですが、重症化することがあります。

予防は、手洗い、うがいの励行です。症状が軽いので脱水状態にならないように注意して自宅で療養します。なお、まれに急性髄膜炎(ずいまくえん)や急性脳炎などの重い合併症をひきおこすことがあります。症状が重いときは早急に医師に診察してもらうことが必要です。

4.リンゴ病(伝染性紅斑)

原因は、ヒトパルボウイルスB19と呼ばれるウイルスに感染して起こります。5~9歳の子どもに多く、主な症状はせき、鼻水、微熱など軽いカゼの症状の後に、赤い発疹(はっしん)がほおの辺りに出ます(出ないこともあります)。一度発症すると免疫ができて、その後は発症しないと考えられています。妊娠早期に感染すると、流産あるいは死産の可能性があり、妊娠後期ではそのリスクは低くなりますが、妊娠中は特に注意が必要です。

予防は、手洗い、うがいの励行です。家庭内に感染者がいると約50%、感染した小児がいるクラス内では、10%から60%の人が感染するといわれています。そのため、感染者がいると分かったときは注意が必要です。

5.風疹(三日はしか)

原因は、風疹ウイルスに感染して起こります。子どもに多いとされていましたが、近年は乳幼児期に予防接種を受けていなかった大人に感染者が増加。症状は、発疹が顔や胸にでき、リンパ腺が腫れるほか、多少発熱しますが、4~5日で症状は薄らいでいきます。妊娠2カ月程度の妊婦が風疹に感染すると障害をもった子どもが生まれるリスクが高くなるので注意が必要です。風疹と思われる症状が出たら、すぐに医師の診断を受け、感染を防止するために幼稚園、学校、職場などには行かず、熱が下がってからも3日間程度は休みましょう。

予防は、1歳のときと小学校入学1年前の間に1回ずつ、計2回のワクチンを接種します。幼児のときにワクチンを受けていなければ、妊娠を希望する前にワクチン接種を受けておくことが推奨されます。大人のワクチン接種の費用は、一定の条件を満たすと地方自治体による費用の一部助成があります。接種する場合は、お住まいの自治体の窓口で詳細を確認してください。

6.流行性角結膜炎

原因は、主にプール熱を引き起こすウイルスと同じ仲間のアデノウイルスの一種に感染して起こります。主な症状は、目の充血、痛み、まぶたの腫れなどです。新生児や乳児が発症すると、他の細菌との混合感染で角膜に孔(あな)があくリスクがあるので注意が必要です。

予防は、手洗い・手・指、身の回り品の消毒です。症状が治まった後も、2週間程度はウイルスが残るので、トイレの後は手をきれいに洗うなど引き続き感染しないようにすることが必要です。

7.とびひ

原因は、ブドウ球菌や溶血性連鎖球菌(溶連菌)などに感染することで、皮膚に症状が出る感染症です。接触によって感染し、火事のときの飛び火のように周囲に広がることから、「とびひ」と呼ばれますが、正式な病名は伝染性膿痂疹(のうかしん)です。あせも、虫刺され、湿疹(しっしん)、転んでできた傷から感染します。

予防は、皮膚を常に清潔にし、手洗いの励行、爪を短く切り、かきむしって皮膚を傷つけたりしないようにすることです。発症してしまった場合も、発熱などの全身症状がなければ入浴して、病変部をせっけんで丁寧に洗い流します。ただし、同居者がいるときは、感染防止のために最後に入浴します。入浴後は患部に外用薬を塗布し、ガーゼなどで皮膚の保護をします。

第二章 新型コロナウイルスと症状が類似する熱中症に注意

2020年の夏は新型コロナウイルスがまだ猛威を振るっており、感染防止のためにマスクの着用など新しい生活様式で過ごしながら、熱中症対策を行わなければなりません。そこで、熱中症対策と新型コロナウイルスの感染防止の両方をうまく行うために厚生労働省が案内している注意点について紹介します。厚生労働省は、その内容をリーフレットにして公開しています。

1.新型コロナウイルスに伴う新しい生活様式における熱中症対策の注意点

1-1 マスク着用時の注意点

マスクは、基本的な感染対策の1つとして、少なくとも2m以上の適切なソーシャルディスタンスが保てない場所では着用が推奨されています。しかし、マスクを着用すると体内に熱がこもりやすくなって、心拍数、呼吸数、血中二酸化炭素濃度、体感温度が上昇するなど体に負担がかかることから、高温・多湿の環境下では熱中症のリスクが高くなるおそれがあります。NHKが、マスクを着けたとき顔の温度がどう変化するかサーモグラフィーを使って測定したところ、マスクをしていない状態で口元の温度が36度前後であったとき、マスクを着けると温度はすぐに39度から40度になったと報告しています。

また、マスク着用時は、喉の渇きを感じづらくなって脱水状態になるリスクが高まります。そのため、マスク着用時は、できるだけ体に強い負荷のかかる作業や運動を避け、喉が渇いていなくても水分補給をこまめにすることが必要です。周囲の人と2m以上の距離をとれる場所では、マスクを一時的にはずすことが重要です。

1-2 エアコン使用時の注意点

熱中症の予防にはエアコンの活用が有効ですが、エアコンを使用すると新型コロナ対策として避けなければならない3密の1つ「密閉」状態になります。暑いとつい部屋を密閉して、エアコンで部屋を早く冷やしたくなるので注意が必要です。一部に換気のできるエアコン製品もありますが、一般的な家庭用エアコンは室内の空気を循環させるだけで換気を行っていません。そのため、エアコン使用時もときどき窓を開放し、換気扇がある部屋では、それを使った換気が必要です。換気による室内温度の上昇は、エアコンの温度設定を下げるなどして調整をします。

1-3 日常生活上の注意点

暑さによって体調に異変を感じたら、速やかに涼しい場所に移動することが熱中症の予防に有効です。しかし、外出時には、近くの店舗が3密を避けるために入店制限をし、普段であれば入店できる店舗に入店できず涼めない可能性があります。その場合は、日陰や風通しのよい場所への移動も必要ですが、そのような場所がないことも考えられます。日頃の健康管理をしっかり行って、体調の悪いときには無理をしない生活を心がけるようにすることが大切です。新しい生活様式でも、定時の体温測定、健康チェックが必要とされていますが、これらは熱中症予防にも有効です。

2.新型コロナウイルスと症状がよく似ている熱中症

熱中症の症状は、症状が軽い場合、めまい、立ちくらみ、大量の発汗、筋肉の痛みや硬直が起こります。症状の重さが中くらいの場合、頭痛、吐き気、けん怠感・虚脱感(熱疲労)が起こり、重い場合、体温が40 度以上に上昇、意識障害が起こります。一方、新型コロナウイルスの症状は、発熱や高熱、頭痛、のどの痛み、筋肉痛、せきが長引く(1週間前後)、強いけん怠感など、熱中症とかなりよく似た症状が起こります。

新型コロナウイルスか熱中症かの判別ができないと、新型コロナウイルス患者と見分けがつかずに医療現場が混乱する恐れがあります。医療関係者は「多数の熱中症患者が出ると熱中症の救急患者が増えて医療崩壊しかねない」と危機感を表明しています。医療現場の混乱や医療崩壊を防止するためにも熱中症は新型コロナと違い、気をつけて生活すれば予防できることから、熱中症で救急搬送されないように一人ひとりが注意しなければなりません。

第三章 夏場に気をつけたいその他の病気

夏場には、感染症や熱中症以外にも注意すべき病気があります。それらについて紹介します。

1.ペットボトル症候群

暑いと冷たい飲み物をつい飲みすぎてしまいます。そのとき、糖分が多量に含まれたスポーツドリンクや清涼飲料水などを飲みすぎると急性の糖尿病になることがあります。この症状が「ペットボトル症候群」です。冷たいと甘さを感じにくくなります。意識して糖分の多い飲み物は控えるようにしましょう。

2.脱水症状が続くことで起こる脳梗塞・心筋梗塞(こうそく)

熱中症対策にも水分補給は重要ですが、脱水状態になると頭痛・めまい・吐き気などの症状があらわれます。これが長く続くと、血液がドロドロの流れにくい状態になって命にかかわる脳梗塞・心筋梗塞を引き起こすリスクが高まります。高齢者は喉の渇きを感じにくいので、喉が渇いていなくても定期的な水分補給が必要です。

3.冷房病

冷房が効いている部屋と暑い場所との行き来を何度も繰り返すと、自律神経が正常に働かなくなり、手足の冷え、だるさ、疲れやすさ、食欲不振、頭痛、肩こり、腰痛、不眠、便秘、下痢などさまざまな症状があらわれます。これが冷房病です。自律神経は免疫やホルモンの働きにも関係しており、女性は生理不順や生理痛の原因になることがあります。

第四章 家庭でできる感染症の予防策

家庭でできる感染症の予防策は、新型コロナウイルスやその他の感染症、熱中症、その他の病気にも効果があります。

1.手洗い・うがいの励行

感染症予防の基本は、外出先から帰ったとき、トイレから出たとき、および食事前の手洗いやうがいです。厚生労働省は、せっけんで手のひら、手の甲、手首、指・爪の先、指と指の間を2度繰り返して洗うことを推奨しています。また、せっけんだけでなくアルコールを含む消毒剤も使いましょう。

2.規則正しい生活、栄養バランスのよい食事、適度な運動、休息で免疫力をアップ

免疫力のアップには規則正しい生活で十分な睡眠と栄養バランスのよい食事が必要です。また、免疫力を高めるには、腸の働きが重要なことが分かっており、腸を健康にするためにヨーグルトなどの発酵食品、食物繊維、オリゴ糖などを摂取しましょう。また、免疫細胞を活性化させるために必要な栄養素として、豆腐、肉、乳製品などの良質なタンパク質、およびビタミン類、特にビタミンA、C、Eや亜鉛、銅、マンガンなどのミネラル類の摂取も必要です。

さらに、ワイン、緑茶などに多く含まれるポリフェノール、植物油や青魚に多く含まれるn-3系多価不飽和脂肪酸、βカロテンなども免疫力を高めます。それ以外にも免疫力を高めるには適度に体を動かし、ストレスをためないことも大切です。また、疲れを蓄積させないように適切な休息をしっかり取りましょう。

3.不要不急の外出を控える

外出を控えることで感染リスクを抑えられます。

第五章 まとめ

夏場は、暑さによる不眠や食欲不振で免疫力が低下することから、夏場の感染症や熱中症・その他の病気には注意が必要です。予防策の徹底も重要ですが、完全に病気を予防することは困難です。重症化する恐れもあるため、万が一に備えて全国共済の生命共済は家計の負担を軽くして医療費をまかなえるのでおすすめです。すべての病気による入院、死亡、重度障害について保障されます。


全国共済への加入をお考えの方は、まずは資料請求からいかがでしょうか?
こちらから全国共済への資料請求ができますので、ぜひお役立てください。