長引くコロナ禍で運動不足が招く病気とは?特に「コロナ膝」には要注意!

新型コロナウイルスの脅威が継続・拡大し、政府、自治体が国民に外出自粛、在宅勤務などを広く要請しています。一方でこのことによって新型コロナウイルスに感染するリスクは軽減できますが、一方で多くの人が運動不足やなれない環境など、強いストレスを感じることで別の病気などになる健康リスクが生じています。新型コロナウイルスを恐れるあまり巣ごもり生活することのないようにしなければなりません。今回は運動不足がもたらす病気や健康リスクを紹介し、特に話題になっている「コロナ膝」について紹介します。

第一章 コロナ禍で運動不足が顕著に

コロナ禍での運動不足はおそらく多くの人が感じていますが、平均するとどの程度減少しているかについて調査結果を紹介します。

ブラジルのサンパウロ州立大学などが複数の国で調査した結果、「身体活動量は33.5%低下、座位行動は28.6%上昇」と報告。また、日本でも多くの調査結果が報告されています。一般社団法人 日本健康倶楽部は、「外出自粛期間中に運動不足を感じた人は58.6%、自粛期間の前と比べて体重が増加した人は38.0%、自粛期間の前と比べて体力の減退を感じている人は32.2%」と報告。第一生命経済研究所は、「感染拡大によって、今までしていた運動・スポーツをやめた・中断した人は24%、運動不足と感じている人は79%(30代以下の女性では約9割)」などの報告があります。

なお、上記の調査結果で外出自粛前に運動・スポーツをしていた人のうち4人に1人が中断・中止していますが、残りの3人は運動量が減っていないかというと、そうでもありません。実は、意識してウォーキングやスポーツをしていなくても、私たちは意外なほど多くの運動を日常生活のなかでしています。例えば、通勤のために片道で15分間の徒歩、電車に立って乗っている時間を30分間、駅・歩道橋・会社などで階段を上る時間を3分間と仮定します。その場合、体重によって消費カロリーは異なりますが、100kcalから150kcalほどを消費しています。往復するとこの2倍を通勤だけで消費しています。このカロリーを消費するには、ゆっくり歩くウォーキングでは約1時間20分、速めのランニングでも約30分間が必要です。

外出自粛時は、今まで行っていた運動・スポーツの時間以上に無意識に行っていた徒歩や電車での移動、通勤などで使うエネルギーを消費するように心がけないと、さまざまな健康リスクが生じる心配があります。

第二章 運動不足が引き起こす病気や健康リスク

運動不足がもたらす病気や健康リスク、外出自粛・在宅勤務での徒歩数の減少が死亡リスクに影響する研究報告を紹介します。

1.運動不足による病気・健康リスク

東京大学の近藤尚己准教授は、外出自粛・在宅勤務などによって身体活動が大幅に減れば、「心筋梗塞や脳卒中の増加、うつ病の発症、認知機能の低下など」のリスクが生じると警告しています。また、一般社団法人 日本生活習慣病予防協会は、「身体活動・運動が不足している状態では消費エネルギーが少ないために、肥満、特に内臓脂肪型肥満を起こしやすく、その影響で高血圧や糖尿病、脂質異常症などの肥満関連の病気を発症。
さらに筋力の低下、筋肉量の減少、あるいは関節の可動性が減って、ロコモティブシンドロームやサルコペニアなどの運動器疾患を発症。その影響は、膝や腰など関節が痛む、1人で行動できる範囲が狭くなる、骨折しやすくなるなど。そのためにさらに運動不足になるという悪循環に陥ってしまう」と述べています。

2.徒歩数の減少がもたらす死亡リスクに対する影響

健康リスクで最も大きい死亡リスクと徒歩数の関係についてアメリカのがん学会の研究結果を紹介します。徒歩数や運動量が減少していれば、その状態を改善しないと死亡リスクが高くなります。

  • 週に2時間未満のウォーキングを行っている人たちに対し、まったく運動をしていない人たちの死亡リスクは26%上昇
  • ウォーキングの時間が多い人ほど死亡リスクは低下
  • 1日に推奨される歩数を下回ってもウォーキングすれば、その分だけ死亡リスクは低下
  • ウォーキングを習慣として行うことで心疾患による死亡リスクが20%低下、がんによる死亡リスクが9%低下
  • ウォーキングの効果が最も高いのは肺炎やインフルエンザなど呼吸器に関連する疾患で、高齢の人が週に6時間(1日50分程度)のウォーキングをすると死亡リスクは35%低下

また、アメリカの国立がん研究所などが1日あたり4,000歩の歩数の人に対して、それより歩数が少ない人と多い人の死亡リスクの増加と減少の程度について以下の表のように報告しています。

総死亡リスク 心疾患死亡リスク がん死亡リスク
2,000歩 51%上昇 51%上昇 23%上昇
4,000歩
6,000歩 32%減少 32%減少 18%減少
8,000歩 51%減少 51%減少 33%減少
1万~1万6,000歩 60%から66%減少 60%から66%減少 45%から69%減少

なお、1日の歩数と歩行強度(速度・歩行時の負荷)の死亡リスクに対する関係を検討したところ、歩行強度と死亡リスクに意味のある関係は認められなかったということです。ゆっくりでもいいので、できるだけ歩数を増やすことが死亡リスクの低下に大きく貢献します。

ちなみに、厚生労働省の歩数の目標値は1日に男性9,200歩、女性8,300歩ですが、あまり強くこだわらずに少しでもいいのでウォーキングして歩数を増やすことが重要です。

第三章 急増した「コロナ膝」の対策

新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛・在宅勤務などによる運動不足で、膝に違和感を訴える人が増えているそうです。京都大学の青山朋樹教授はこの膝の不調を「コロナ膝」と名付けました。

歩行が減って膝を動かすことが減ると、関節が硬くなって足の踏ん張りがきかなくなり転倒するなどのリスクが生じ、悪化すると痛みを伴う変形性ひざ関節症などを発症する恐れがあります。感染拡大前と比べると緊急事態宣言後は、外出の機会が減少した人は7割にもなり、5人に1人が膝に違和感を持つようになったという調査結果があります。その報告によると、主な違和感は、「膝の痛み」「立ち上がるときに力が入らない」などです。原因は、「加齢」のほか、「運動量や外出の機会の減少」「座っている時間の増大」「体重の増加」などがあがっています。また、在宅勤務も増えていますが、そのことも「コロナ膝」を生じさせる原因の1つです。その理由は椅子に座る時間が長くなり、膝を曲げ伸ばししたり、座り方を変えたりするなど膝を動かす機会が減るからです。

膝の違和感を悪化させると運動が十分にできなくなり、そのことが膝をさらに悪化させる悪循環が生じます。常にウォーキングや膝の曲げ伸ばしの体操などを積極的に行って予防しましょう。運動自体は自宅で簡単にできます。その方法についてはインターネットで検索すれば多く見つかります。ここでは、厚生労働省の「運動器疾患対策プログラム(膝痛・腰痛対策、転倒・骨折予防)」と「変形性ひざ関節症の人を対象にした運動プログラム」の2つを紹介します。

第四章 まとめ

運動不足は免疫力を弱め、新型コロナウイルスに感染したときに重症化するリスクを高めます。また、「コロナ膝」で運動不足になる悪循環も生じるため、これらを回避するには運動不足の解消を図ることが大切です。そして、万が一に備えて全国共済の生命共済へ加入しておくことをおすすめします。


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