屋内でも要注意!屋内における熱中症の予防と対策

熱中症は炎天下の作業中や運転中などで起こりやすいと思われがちですが、実際には屋内でも多く起きています。総務省は、2021年5月から9月までの熱中症による救急搬送状況を発生場所別に公表しています。それによると、住居(39.4%)、仕事場(14.2%)、教育機関(5.0%)、公衆施設(屋内6.6%、屋外11.1%)、道路(17.5%)、その他(6.2%)になっています。

屋内と屋外の明確な区別はされていませんが、屋内で熱中症になり、救急車を要請したと考えられるのは、少なくとも45%以上と推測できます。そこで、屋内での熱中症の予防策や熱中症になってしまったときの対応策について紹介します。

第一章 屋内でも熱中症は発生する!

熱中症とは、体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体温調整機能が破綻するなどして体温が上昇し、めまい、けいれんなどの症状が出る病気のことです。 処置の判断を誤ると最悪の場合死亡する危険性があります。暑さの厳しい環境では、屋内でも「水分補給をしない」「大量に汗をかく」「体に負担のかかる」行動などをすると、熱中症になる可能性があります。

通常であれば人間の体は一定の体温を保つようにできています。そのため体温が上がると、汗をかくことで体表面の熱を体外へ放散し、体温を下げるメカニズムが働きます。しかし、メカニズムが正常に働かなかったり、異常に体温が上昇したりすることで熱中症にかかりやすくなります。また、屋内にいても体調が悪かったり、体力を使いすぎたりすると熱中症になる可能性が高まります。特に、高齢者・乳幼児、持病のある人、肥満の人、低栄養で体力がなく体調不良の人、下痢などで脱水状態の人は熱中症になりやすいので注意が必要です。

なお、熱中症は症状の程度によって以下のI度からIII度の3段階にわかれます。症状の程度によっては対応が遅れると死に至る危険性があります。

(1)I度(軽症)

現場での応急処置で対応できる症状です。
大量の汗、立ちくらみ、筋肉痛、こむら返りなどの筋肉の硬直などが起こります。水分を補給し、体を冷やすことで症状を緩和できます。この段階では、意識、体温は正常な範囲です。

(2)II度(中等症)

病院への搬送が必要になる症状です。
頭痛、気分の不快、吐き気、嘔吐(おうと)、倦怠(けんたい)感・虚脱感(体がぐったりし、力が入らないなど)、判断力・集中力の低下などが起こります。意識はまだありますが、体温は39℃程度まで上昇し、皮膚は冷たくなります。適切な処置が遅れると、より危険な次のIII度へ移行する可能性があります。この症状のときは現場での処置だけでは困難なため、救急搬送の依頼を速やかに行います。

(3)III度(重症)

入院して集中治療の必要性のある危険な状態です。
症状としては意識障害、過呼吸、けいれん、手足の運動障害、ショック症状などが起き、体温は39℃をこえる高温になります。すぐに救急搬送を依頼しなければなりません。

第二章 屋内での熱中症の予防策

熱中症の予防の基本原則は、「(1)暑さを避ける」「(2)水分や塩分をこまめに補給する」「(3)暑さに負けない体力をつける」「(4)熱中症の症状を知り早めの対策で重症化を防ぐ」以下の4つです。これらは、屋内・屋外に関係なく必要なことです。そして、炎天下ではない屋内でも熱中症になる可能性が高いことを知って十分に注意することが大切です。

なお、環境省は熱中症のリスクを5段階にわけてホームページで「暑さ指数(WBGT)」と呼ばれる情報をエリア別に提供しています。また、その情報をもとに前日の17時と当日の5時に熱中症のリスクの高いエリアには「熱中症警戒アラート」を発表しています。これらの情報を参考にして熱中症になるリスクの高い日は、そのエリアに住んでいる人、特に高齢者や子どもなどは屋内にいても熱中症にならないように注意しましょう。

(1)暑さを避ける

熱中症は、屋内でも以下のような場所で起こる可能性が十分にあります。特に体がまだ暑さに慣れていない時期に、急に暑くなって温度が上がると危険性が高まります。

  • 気温や湿度が高い場所
  • 風通しが悪い場所
  • 日差しが強い場所

このような場所で長い時間を過ごすときは、無理に暑さを我慢しないで、 エアコンを積極的に使うなど、暑さを避けましょう。エアコンが利用できないときは、遮光カーテンで日差しを避けたり、すだれを利用したり、打ち水をしたりしましょう。また、保冷剤、氷、冷たいタオルなどで必要に応じて体を冷やします。そして吸湿性・速乾性・通気性のよい衣服を着用して過ごします。

(2)水分や塩分をこまめに補給する

水分補給は水だけよりも、0.1~0.2%程度の食塩と糖質を含んだ飲料水が熱中症予防には効果的です。
糖質は腸での水分吸収が促進され、塩分は、大量にかいた汗で失われた体内の塩分(ナトリウム)を補うために必要です。体内の塩分が少ないときに水だけを飲むと、血液中のナトリウム濃度がさらに薄まります。すると、体がこれ以上ナトリウム濃度を下げないように働くため、のどの渇きをあまり感じなくなります。水を飲みたいとは強く思わなくなるため、熱中症になるリスクが高まります。なお、水分は一気に飲むと尿として排せつされてしまうので、のどが渇いていなくてもコップ半分程度の水を約30分間隔で小まめに飲むようにしましょう。この飲み方をすると、体内に水分が吸収されるので尿からの排出を少なくでき、熱中症の予防効果が高くなります。

(3)暑さに負けない体力をつける

十分な睡眠、栄養バランスに優れた食事、適度な運動などを心がけて規則正しい生活を送りましょう。また、汗をかく程度に運動すると、暑熱順化の効果が得られ暑さに強い体になれます。暑熱順化とは体を暑さに慣れさせることで熱中症になりにくい体にすることです。

(4)熱中症の症状を知り、早めの対策で重症化を防ぐ

予防策で熱中症をある程度は防げますが、完全に防げないことも考えられます。その場合、重症化を防ぐために熱中症の初期の症状を知り、早めに重症化を防ぐようにしましょう。早く適切な対策ができれば、一歩前の段階で熱中症を防げる可能性があり、また重症化を防げます。

熱中症の症状については、3段階があることを、すでに紹介しました。熱中症のI度(軽症)の症状の段階、あるいはその前に何らかの体の変調を感じれば、熱中症を疑って、すぐに必要な対策をとりましょう。熱中症と思われる症状のときに行うべきことについては、次の第三章で紹介します。

第三章 熱中症になってしまったら

熱中症の Ⅰ度(軽症)の症状が出た場合は、以下の応急処置を行い、 Ⅱ度(中等症)や Ⅲ度(重症)
の症状の場合は、速やかに救急搬送を依頼し、応急処置をしながら救急車の到着を待ちます。

(1)涼しい場所に移動する

エアコンのある部屋や風通しのよい場所へ移動します。

(2)衣類をゆるめ、体を冷やす

うちわや扇子で体の熱を排出し、首やわきの下、太ももの付け根などを氷や水でぬらしたタオルなどで体温を下げます。

(3)水分と塩分を補給する

熱中症の症状のある人を介抱する場合、その人に意識障害が始まっているようであれば、無理に水分補給させると気道に水分が入り込む危険性があるので避けます。 軽症の症状でも注視し、意識がなくなっていく、呼びかけに応じない、自力で水分をとれない、および応急処置を続けても症状が改善しないときは速やかに救急搬送を依頼します。

第四章 まとめ

熱中症だけでなく病気はいくら注意して予防策を講じても、完全に避けることは困難です。万が一のために熱中症など病気への備えをしておくことは安心・安全な生活のために必要です。手頃な掛金で始められる全国共済への加入をおすすめします。

 


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