脳血管疾患になったときにかかる手術費用ともらえる共済金

2018年10月16日

脳は、人間が生きていくために必要な呼吸、体温調節や心臓、肝臓などを始めとしたあらゆる体内器官を動かすために必要な指令を発しています。そのため脳にトラブルが起きて脳が正常な働きをしなくなると、他に異常がなくても生命活動が止まるため死を迎えなければならなくなります。脳の病気である脳血管疾患とはどのような病気で、この病気にかかると治療費はどれくらいかかるのか、病気に備えて共済に加入していれば、共済金はいくらくらい支払われるのかについて解説します。

第一章 脳血管疾患とは

生命活動の維持という重要な働きをする脳は、脳血管によって酸素と栄養が脳細胞に運ばれることで正常な働きをします。脳血管疾患とは、この脳に酸素と栄養を運ぶ血管に異常が生じ、脳細胞が破壊されて脳の機能が停止する病気の総称です。脳血管疾患は大きく分けると血管が破れて出血する「出血性脳血管疾患」と血管が詰まって起こる「虚血性脳血管疾患」の2つのタイプがあります。「脳卒中」とも呼ばれ、「がん」「心疾患」とともに三大生活習慣病にあげられています。

1.出血性脳血管疾患とは

「出血性脳血管疾患」のうち、脳の中に張り巡らされている細かい血管が破れて出血する場合は「脳出血」と呼ばれます。脳の表面の大きな血管にできた「動脈りゅう」と呼ばれるコブが破れて出血する場合は「くも膜下出血」と呼ばれます。

2.虚血性脳血管疾患とは

「虚血性脳血管疾患」は、脳の血管が詰まって脳への血流が悪化し、脳細胞が酸素と栄養の不足で正常な働きができなくなる病気です。代表的な病気として「脳梗塞」と「一過性脳虚血発作」があります。

「脳梗塞」は、血管が詰まる原因によって大きく2つに分類されます。1つは、脳の血管に血の塊(血栓)ができて、血栓によって血管が詰まって血が流れなくなる「脳血栓」です。もう1つは、脳以外の血管にできた血栓が、血流で脳に運ばれて、その血栓によって脳の血管が詰まる「脳塞栓」です。

「一過性脳虚血発作」とは、血栓によって血管の詰まりが一時的に起こりますが、血流がすぐに元に戻る病気です。症状は、脳梗塞と同じで手足や顔面の運動障害や感覚障害が現れ、言葉が話しにくくなります。ただ、症状の持続時間は5-10分程度が多く、ほとんどは1時間以内に元の正常な状態に戻ります。しかし、また起きる可能性があり、次に起きたときは一過性ではないことも考えられます。すぐに元に戻ったのだから気にしなくても大丈夫だと決して考えないで医師の診断を早期に受けることが必要です。

3.脳血管疾患が恐ろしい病気といわれる2つの理由

3-1. 死亡者数が多い病気に加えて死が突然訪れる病気

脳血管疾患が、恐ろしい病気といわれる理由は、がん、心疾患、肺炎についで4番目に多い死因であること(厚生労働省の「平成28年 人口動態統計月報年計(概数)」)に加え、突然発症して治療が遅れるとそのまま死に至る可能性の高い病気であることです。

3-2. 寝たきりになる可能性が高い病気

脳血管疾患が怖い病気であるもう1つの理由は、厚生労働省の「平成22年 国民生活基礎調査」によると寝たきりになる原因の1位(21.5%)であることです。2位以下の「認知症(15.3%)」「高齢による衰弱(13.7%)」「骨折・転倒(10.2%)」を大きく上回っています。一命をとりとめても、寝たきりや寝たきりにまで至らなくても、脳血管疾患では手足のマヒ、言語障害、視覚障害、感覚障害などさまざまな後遺症が残る可能性があります。いずれも日常生活に大きな支障が生じ、後遺症の程度によっては介護が必要になると家族の負担も大きくなります。

4.脳血管疾患の主な原因

脳血管疾患を発症する引き金になる危険性が高いのは、高血圧、動脈硬化、および喫煙です。その他、運動不足や多量の飲酒、ストレス、睡眠不足などの生活習慣を長く続けると危険性が高まります。

なお、内臓に脂肪が蓄積されて、そのうえに高血圧、高血糖、脂質異常のうちいずれか2つ以上が加わるとメタボリックシンドロームと呼ばれますが、この状態ではそれぞれが軽症であっても動脈硬化を悪化させ、最悪は脳血管疾患の発症リスクが高まるので注意が必要です。

5.脳血管疾患の予防方法

脳血管疾患の主な原因である高血圧、動脈硬化、高血糖、脂質異常、喫煙などは生活習慣を改善することで防止でき、結果として脳血管疾患を予防できます。具体的には、食塩の量を減らし、栄養バランスのとれた食事を規則正しく摂り、禁煙、節酒、適度な運動などを毎日継続することで脳血管疾患を発症するリスクを軽減できます。

第二章 脳血管疾患で手術した時の費用

もし、脳血管疾患で入院・手術を行ったとすると脳梗塞か脳出血か、あるいは症状の重さ、手術方法、リハビリ期間の長さなどによって医療費の総額は大きく変動しますが、通常、少なくても1,000,000円以上、場合によっては2,000,000円、3,000,000円になる可能性があります。自己負担の3割でもかなり大きな金額です。高額療養費制度が利用できるので負担額は減りますが、それでも高額なケースでは数十万円になります。なお、この金額には食事代や差額ベッド代などは含まれていません。

なお、医療費の総額は、厚生労働省の「平成27年度 医療給付実態調査」、いくつかの病院の治療額の平均値、および実際に治療を受けた人が支払った実際の医療費などから推定です。

第三章 脳血管疾患手術をしたときの共済金

万が一、脳血管疾患で手術を受けなければならないとなった場合、自己負担の3割に高額療養費制度を利用しても高額な医療費の負担が発生します。しかし、共済の総合保障2型+入院保障2型に加え、新三大疾病病2.4型特約を付けて加入していると「脳血管疾患で40日間の入院をし、頭蓋内血腫除去術(脳内のもの)を受けた」場合の共済金の支払額は1,480,000円です(掛け金の合計は月額6,400円)。共済に加入することで、医療費の面では安心して入院し治療を受けられます(上記の保障内容は18歳~60歳までです)。

共済の支払額1,480,000円=入院1日当たり14,500円×入院日数40日+手術100,000円(総合保障2型+入院保障2型に加入していたときの共済金の支払額)+入院1日当たり10,000円×入院日数40日+三大疾病手術400,000円(新三大疾病2.4型特約を付けたいたときの共済金の支払額)

なお、上記の共済金の支払額の事例は、あくまで一例であって同様の事例の場合でも、入・通院の日数や手術内容などによって支払金額は異なります。

まとめ

脳血管疾患は、がんや心疾患とともに怖い病気であり、医療費の負担もかなり大きな金額になること、および共済に加入しているとき脳血管疾患で手術を受けたときに支払われる共済金の事例について紹介しました。脳血管疾患では長いリハビリが必要になることもあり、その間の収入は減少します。そのため医療費にプラスαできる補償を受けられるようにしておくとより安心できます。共済に加入することでその安心を得られます。

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