~がん治療に先進医療技術は利用されるのか~先進医療技術の実施率について

2017年9月5日

先進医療について

先進医療とは厚生労働省が定める高度な医療技術を用いた治療の事です。例え最先端の医療技術でも厚生労働省が認定しなくては先進医療の中に加わる事ができません。また、残念ながら治療を用いたい医療施設があっても厚生労働省が定める施設基準をクリアしないと利用できません。因みに先進医療技術は2017年7月1日現在、先進医療Aは36種類、先進医療Bは68種類、合計104種類ございます。

 

先進医療の費用は全額自己負担です。

先進医療の技術料は全額自己負担です。健康保険を適用できないため注意して下さい。
(例図) 50歳 男性
1ヶ月の医療費21万円(先進医療技術料100万円)

 

よく利用されている先進医療技術とは

年間実施ランキング

 

出典:厚生労働省・先進医療会議「平成28年度実績報告(平成27年7月1日~平成28年6月30日)」

 

ご覧のとおり一番利用される先進医療技術は
『多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術』という技術です。
これは、白内障を治療するための技術で、通常の手術ですと単焦点レンズを用いて治療をするのですが、術後老眼鏡を使用するリスクがあるため、それを避けるために多焦点眼内レンズを用います。
因みに多焦点眼内レンズを用いる遠方と近方の両方に焦点を合わせる事が可能なため、結果的に老眼を治すことにも繋がります。

尚、上記ランキングの重粒子線治療と陽子線治療はがんを治療する技術になりますが、一番注目されやすい技術なため次貢でしっかりお伝えしたいと思います。

 

がん治療に利用される先進医療技術の実施率は?

まずは、先程お伝え致しました、がん治療に実施される先進医療技術についてお伝えしたいと思います。

 

重粒子線治療

がんの位置や大きさ、形状に合わせ、炭素イオンを加速器で光速の約70%までに加速をし、がんを狙い撃ちにできる最先端の放射線治療。

 

陽子線治療

陽子線は元素のなかでもっとも軽い水素の原子核である陽子をサイクロトロンやシンクロサイクロトロンなどの加速装置を用いて加速したもので、体内深部に到達して治療効果を発揮します。

非常に効果がありそうな治療のように思われますが、実際のがん患者の実施率は下記のようになっております。

 

がん患者約162万人(継続的に治療を受けている患者)

上記表のとおり、がん患者が先進医療技術を利用する割合は極めて低く約1万人に2人程度というのが現状です。
高額な技術ではありますが、実際に治療を受ける事はほとんど無いと言えるでしょう。次に最後になりますが、先進医療技術を受けるまでの手順をお伝えして終わりにしたいと思います。

 

先進医療技術を受ける時の手順について

先進医療を受ける場合、まず患者自身が治療を希望し、更に医師がその必要性と合理性を認めた場合にはじめて実施する事になります。流れとしては以下となります。

 

1 被保険者証を提出(老人医療対象者は健康手帳も持参)

2 同意書に署名をする
※医師から治療内容等の説明を受けて十分に理解し納得した上で同意書に署名を
して治療を受ける事になります。

3 治療の実施

 

まとめ

先進医療についてお伝えしてきましたがいかかでしたでしょうか?費用はみなさんもそれなりにかかる事は想像されていたかもしれませんが、意外と実施される件数が少ないように私自身感じました(特にがん治療に関しては)。従ってテレビCMでよく流れている保険会社のCM等に惑わされることなく冷静に分析して加入する保障を検討すべきであると改めて感じました。 参考にしてみて下さい。

 

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