今や3大疾病保険ではなく『8大疾病保険』が主流?そもそも8大疾病とは?
三大疾病である、がん、心疾患、脳血管疾患の3つの生活習慣病は、日本人の死因の約50%と高い割合を占めています。そのため、これらの病気になったときに手厚い保障を受けられる生命保険が各保険会社から販売されています。最近では3大疾病に、5つの生活習慣病を加えた8大疾病に対応した生命保険が販売されています。8大疾病に含まれる生活習慣病と保障を受けられる生命保険、および加入するメリットとデメリットについて解説します。
第一章 『8大疾病』とは?
8大疾病に含まれる生活習慣病
まず、三大疾病とは、
- がん(27.4%)
- 心疾患(14.9%)
- 脳血管疾患(7.3%)
の3つを総称した生活習慣病です。
この三大疾病に以下の5つを加えた病気が八大疾病といわれています。
- 高血圧性疾患(0.7%)
- 糖尿病(1.0%)
- 肝疾患(1.3%)
- 腎疾患(2.0%)
- 慢性膵炎(すいえん)
数値は、厚生労働省の「2021年 人口動態統計月報年計(概数)の概況」に記載の死亡者総数に占める割合です。死亡者総数には疾病以外の原因(事故、自殺、老衰など)も含まれます。
(注1)腎疾患の数値は、腎疾患のなかで8大疾病として一般的に保障される慢性腎不全のデータです。その他、肝疾患などでもすべての肝疾患関連の疾病が保障されない可能性があります。
(注2)慢性膵炎(すいえん)は、他の疾病に含まれて慢性膵炎としてのデータは記載されていません。
3大疾病の死亡者が死亡者総数に占める割合は約半数の49.6%。8大疾病が占める割合は約54.6%です。なお、生命保険は死亡だけではなく入・通院や手術などに対する医療費も保障の対象です。3大疾病や8大疾病保障の生命保険に加入すれば、死亡者の割合よりも多くの人が保障を受けられます。例えば2人に1人は「がん」になるといわれています。「がん」だけで約5割の人が保障を受けられ、その他の疾病を含めると保障を受けられる人の割合は大きく増えます。
第二章 8大疾病に備えられるのはどんな保険?
8大疾病に備えられる保険は、8大疾病保険、3大疾病保険、がん保険、医療保険です。
八大疾病8つすべてに備えるには8大疾病保険への加入が必要です。8大疾病のすべてではなく、より発症の可能性の高い疾病だけというときは、「がん」「心疾患」「脳血管疾患」に備えられる3大疾病保険が適切です。さらに、 発症・死亡リスクがもっとも高い「がん」に備えるにはがん保険が適しています。特別に手厚い保障がなくても 最低限の保障を受けて生活できればいいという場合は、
医療保険に加入するだけで8大疾病に備えられます。 その理由は、医療保険で8つの生活習慣病を含むすべての病気やケガの保障が受けられるからです。
なお、生活習慣病、特に 八大疾病である8つの生活習慣病には、以下の 注意点があります。
(1)完治しにくいため治療期間そのものが長い、あるいは再発しやすいためトータルの治療期間が長くなる
(2)高額な治療法(手術や薬剤)などが必要になり、治療期間も長引くことから治療費が高額になる
(3)治療期間が長引くため、および薬剤などの副作用により通常の勤務ができず転職・退職しなければならない
上記は可能性であって、必ずしもそうなるわけではありませんが、他の病気と比較するとそのリスクが高くなります。通常の医療保険で8つの生活習慣病も保障されますが、負担が大きくなりすぎて希望する治療を受けられない可能性があります。また、転職・退職せざるをえないと生活は厳しくなります。一方、8大疾病保険、3大疾病保険、がん保険は、一定の条件を満たせば一時金が支給され、その一時金が複数回受け取れる場合があります。また、保障される入・通院期間が通常の医療保険より長いなど手厚い保障が受けられます。
ただし、通常の医療保険よりも保険料が高額です。保険料の負担増とリスクを考慮して、例えば子どもが小さいときだけ、あるいは住宅ローンの支払いがある期間だけ加入するなど加入にあたっては十分な検討が必要です。また、保障内容や保障が受けられる条件は疾病ごとや保険会社によって異なります。しっかり確認してから加入しないと保障を受けられると思っていたのに受けられないという問題が起こります。例えば、がんの場合、がんと診断が確定すると通常は保障を受けられますが、糖尿病の場合、診断確定だけでは保障を受けられません。保障を受けるにはそのほかの条件が付加されていることがあります。また、その条件も、細かくは保険会社で異なっている可能性があります。加入にあたっては、保障の範囲や条件を保険会社別にしっかり確認することが重要です。
第3章 8大疾病保険のメリット・デメリットと加入時に検討すべきこと
1.8大疾病保険のメリット
メリットは、発症しやすい8つの生活習慣病になったときに生じる治療費の金銭的な負担を軽減できることです。疾病によっては診断された時点で一時金が支給されるので、治療を受けるために生活費や預貯金を取り崩さなくてよくなります。また、治療が長引いても入・通院給付金の支給期間が長いので治療費の負担を軽減できます。
2.8大疾病保険のデメリット
デメリットは、「手厚い保障が8つの生活習慣病に限定されること」「保険料が高額になること」です。手厚い保障が受けられても発症するリスクは100%ではないため、無条件に高い保険料を払い続けることは好ましくありません。
3.8大疾病保険の加入にあたって検討すべきこと
加入にあたっては少なくとも以下を確認しましょう。
- 遺伝的に発症しやすいか
- 家族や親族に発症している人がいるか
- 現在の収入による生活状況を考慮して、発症すると生活がどのくらい厳しくなるか
また、生活習慣病は生活を見直すことで発症するリスクを軽減できます。喫煙、過度の飲酒、不規則な生活、暴飲暴食、睡眠不足、栄養の偏り、運動不足などに該当していれば、解消・改善することで発症リスクを大きく軽減できます。そのうえで、医療保険のみで済ませるのか、特約で「がん」の保障を付けるか、あるいは特定の期間のみ3大疾病、または8大疾病の保障を付けるかなどを考えましょう。
第四章 まとめ
疾病への保障は手厚ければ手厚いほど安心できます。しかし、過度な保障は保険料が無駄になります。ライフステージやライフスタイルにあわせて必要な保障を検討することが重要です。また、同時に基礎となる医療保険の検討も重要です。医療保険の保障を厚くして8つ、または3つ、あるいは1つの疾病への保障は止めておく考え方もあります。逆に医療保険の保障をシンプルにして、必要な期間のみ必要な疾病の保障を手厚くする方法もあります。一般的には前者よりも後者が保険料を低く抑えられます。基礎となる医療保険には、手頃な掛け金で始められる全国共済への加入がおすすめです。ぜひご検討ください。
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